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黎明媚態

露出系、羞恥系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

奪衣術1

 何事も極めるところまで行きつくと、魔法と見間違う技術になる。
 
 俺は町中を歩きながら、ターゲットを求めて道行く人物を見定めていた。
 そんな俺の前から、その彼女にとっては不幸にも、非常に情欲をそそられる人間が歩いてくる。
 学生だろうか。清純そうな制服に身を包み、真面目そうな身だしなみをしている。メールかなにかを打っているのか、スマートフォンに視線を落とし、前を見ている気配はない。余談だがこの手のタイプの人間を見るたびに危なくてハラハラする。いつか事故を起こしかねないことを注意してあげるのが優しさだろうか。とはいえ、いまの世の中下手に声をかけることも出来ない。
 そんな風に考えながら、俺はその子と触れあう寸前の距離ですれ違う。

 その瞬間、俺と彼女の間に一陣の風が吹いた。

 そのまま彼女とすれ違い、数秒。
「……?」
 俺は振り返りはしなかったが、なんとなく彼女が足を止めたのがわかった。
 そして次の瞬間。
「ひゃっ!?」
 彼女が小さな悲鳴をあげた。それに反応したという体で、俺は彼女の方を振り替える。彼女は立ち止まり、内股になって胸の前に腕をかざしていた。
 微かに後ろを向きかけた顔は一瞬で赤くなっている。周りの通行人はそんな彼女を奇妙な顔で眺めている。
 俺はそれに合わせて表情を変えつつ、内心では愉悦に満ちた笑みを浮かべていた。
(そうそう……そういう顔が最高なんだよ)
 恥ずかしくて仕方ないという顔。うっすらと涙が溜まり、頬が赤く染まっている。
 彼女は慌てて周囲を見渡していたが、求めるものがないことを知ると、スカートの裾を気にする素振りを見せつつ、胸の前に鞄を抱えて去っていった。
 その場所から十分離れ、周囲に誰もいないところまで移動する。
 そこで俺はポケットの中に突っ込んでいた手を外に出した。

 掴んでいた、ブラとショーツの二枚の布切れと共に。

 彼女とすれ違う一瞬で、抜き取ったのだ。
 どうやってか、などという無粋なことは聞かないで欲しい。世の中には信じられない秘技を持つ人間がいるとだけ言っておこう。
 俺はこの秘技を使って、女子から服を奪うことを得意としていた。
 
[ 2013/10/28 20:01 ] 小説・短編 奪衣術 | TB(0) | CM(0)

奪衣術2


 奪衣術の有効射程はかなり短い。
 具体的に距離を計ったことはないが、警戒心の高い人間なら不自然に思う程度の距離にまで近付く必要がある。
 道端ですれ違い様にそれをする時はそれが不自然でないようにルートを計算する必要がある。
 逆に言えば。
 密着せざるを得ない状況下でならば、俺はこの能力を遠慮なく発揮することが出来るのだ。


 俺はある朝、満員電車に乗っていた。
 ラッシュ時の混雑は非常に苦しく、大変だが、俺にとっては稼ぎ場であり、同時に狩り場でもあった。
 周囲の男女問わず利用客から、こっそり100円と1000円を頂戴する。俺の奪衣術は、こういう応用の仕方も出来るのだ。財布ごと盗むのが一番手っ取り早いが、さすがに大ごとになる。
 その点、100円や1000円なら、記憶違いと考える人間が大多数だし、わざわざ警察に届け出たりはしまい。
 まあ、こんなのはついでだ。真の目的は別にある。
 それは、いま俺の背後にいる女。
 恐らく会社員なのだろう。スーツに身を包んでいて、けだるそうにしている。
 女性専用車両に行けばいいと思うが、タイミングが合わなかったのか何なのか、満員電車に乗り込んでしまったのだと思われる。
 最近は痴漢冤罪事件も多いからか、周りの男性達はその女性に背を向けて、吊革に手を伸ばしている。
 もちろん俺も背中を向けているのだが、こういうシチュエーションになるのを待っていたのだ。
 俺は不自然じゃない程度に身体を斜めにする。俺とその女性は丁度背中合わせに立っていたのだが、これで少し俺が彼女の方を振り返るような状態になった。
 こっそり息を整え、チャンスを窺う。
 電車がカーブに差し掛かり、ぐらりと全体が揺れる。

 その瞬間、俺は動いていた。

 窮屈な車内でどうやったのかは企業秘密だ。
 結果だけ言うと。
「……? ……!?」
 全裸になったその女性会社員は、驚愕のあまり上げそうになった声を必死に押し殺していた。
[ 2013/10/29 20:00 ] 小説・短編 奪衣術 | TB(0) | CM(0)

奪衣術3

 咄嗟に悲鳴を呑みこんだのは、最善とは言えなかった。
 なぜならその一瞬を逃してしまえば、もはや声などあげられないからだ。
 全裸になっている状態で悲鳴を上げれば、当然周りの人間に気付かれる。いまのところ誰も気付いていないようだが、いずれは気付かれるだろう。
 そうなった時、いきなり全裸になっている女性を見て周りはどう思うだろうか?
 普通に考えて、脱がされたと思うだろうか。こんな満員電車の中で。
 女性が自分で脱いだのだと勘違いする者も多いだろう。
 訳も分からない内に全裸になっていたと勢いに任せて叫べばまだ救いもあったかもしれないが……残念ながら、それは出来なかったようだ。
 まあ、もっとも、いまのままでなら、まだ痴漢に襲われたで済むかもしれない。かなり苦しいが、それでもまだ信じてもらえるだろう。
 そして、俺はまだこれだけで済ませる気はなかった。
 奪衣術を極めた俺には、応用の奥義もあるのだ。
 俺は自分の手に提げていた紙袋を丁度いい位置に持ち上げる。その中には、とても面白い者が入っていた。
 この技はさすがに難しい。元々の奪う衣術とは全く違う方向性を持つ物だと言うこともある。
 それでも、俺は失敗する気など微塵もなかった。
 女性はまだ戸惑っている。派手に動いて周囲の注目を集めるわけにもいかないから難儀なものだ。
 実は彼女から奪った衣服は全て俺が持っているので、どこを見渡そうと彼女の手に戻ることはないのだが。
 それはさておき、呼吸を整え、意識を集中する。この技ばかりはさすがに俺でもかなりの集中が必要だった。
 そして再び一陣の風を吹かせた。
「……!?」
 その女性は驚愕のあまり心臓が止まりそうな表情を浮かべていた。その表情に満足しつつ、俺は紙袋を元の位置に戻す。
 女性が気付いた時には、彼女は身体を縄で縛られた状態になっていた。
 それも亀甲縛り並みの厳重な縛り方。いかに凄腕の痴漢がいたところで、とても満員電車内では出来ない縛り方。
 それはつまり、状況的に「亀甲縛りの上から服を着て、電車内で服を脱いだ変態」、としか判断できない状態に仕上がったわけだ。
[ 2013/10/30 22:46 ] 小説・短編 奪衣術 | TB(0) | CM(0)

奪衣術4

 そういえば、奪衣術の師匠にはこの技は邪道だと怒られたものだった。
 脱がせることが主目的のこの技を着せるために使うとは何事か、と。
 確かに、こうやって着せてしまってはもはやそれは奪衣術ではない。
 だけどまあ、ただ脱がすだけなのも不都合だったのだから仕方ないだろう。
 少なくともいまこうしているように、満員電車の中で堂々と女性の身体をまさぐるなんてことはできなかったに違いない。
 全裸に剥かれ、さらには亀甲縛りで縄を身体に這わせられた女性は、自分の状況を正確に把握しているらしく、俺が彼女の身体に手を這わせても声を上げなかった。
 仮にここで俺を糾弾したところで、まず注目されるのは自分の身体である。さらにその身体に、満員電車の中では絶対に出来ないはずの緊縛が施されているとなれば、その緊縛を誰がしたのかなどということは必然的に導きだされる。
 だから彼女は声をあげることが出来ない。半端に賢いというのは不都合なものだ。
 まあ、少なくとも俺が何かしらの理由を握っているということはわかるのだから、とにかく俺を確保してしまえばなんなりと出来る。無論、その際に非常に恥ずかしい思いはするとは思うが、それでも俺の意のままにされるよりかはマシかもしれない。
 それをしないということは単に気付いていないのか、嬲られても恥を掻く方がマシだと判断したのか……それはわからないが、どちらにせよ俺にとっては都合のいいことだ。
 俺は遠慮なく彼女の身体に手を這わせ、その柔らかい身体を堪能する。
 その身体には縄が食い込んでいて、彼女が身動ぎするたびに、その縄は彼女のあそこに食い込んで行く。その刺激だけでも、彼女にとっては未知のもので、戸惑っていることだろう。
 最初はただ声を押し殺しているだけの様子だった彼女だが、辛抱強く刺激を与え続けていると、だんだんと呼吸に熱いものが籠るようになってきた。
 哀しいかな、生物である以上は生理的反応を抑えることなど出来ないのだ。
 この異常な状況でも、あるいは異常な状況だからこそ、彼女は興奮し、それがだんだん快感に繋がっている。
 このまま刺激を続ければ絶頂に導くことも簡単だろう。
 だが、俺はあえて絶頂に導くことはせず、その半歩手前の状態で彼女を弄り続ける。
 そうしていれば、彼女は徐々に焦れてくる。嫌なはずの状態であろうと、とにかく快感が欲しいと思うようになる。そういう状態にすることで、落としやすくするというのはよくある話だが、俺の目的は別にあった。
 時間をかけて刺激を与え続けていた結果、その時間がやって来た。
『まもなく、次の駅に到着します』
 そんな電車内のアナウンスが流れる。その瞬間、興奮しかけていた彼女が硬直するのがわかった。
 次の駅は乗り換えでよく利用される駅だ。
 それはつまり、乗客が大きく入れ替わるということでもある。
 要は、全裸に緊縛状態の彼女を守っている人の壁が、なくなると言うことだった。
[ 2013/10/31 20:00 ] 小説・短編 奪衣術 | TB(0) | CM(0)

奪衣術5

 焦りを滲ませる彼女の様子は把握しつつ、俺はそれを無視して刺激を与え続ける。
 さすがに感じる余裕もなく、彼女は必死に解決策を模索しているようだった。だが、そんな都合のいい物がその辺に転がってるわけもない。
 俺はさりげなく刺激するのを止め、手をひっこめた。
 恐慌状態にある彼女は俺の手が離れたことにも気付かず、何も出来ないまま、電車が駅に到着する。
 この駅で周りの人間が一切降りないおいうことなどあるわけもなく、彼女の周りも動き始める。そして、いままで気付いていなかった彼女の格好に気付いた乗客が目を見開いて驚くのがわかった。
 まだ騒ぎにはなっていない。見ている物も、目の前にある光景が理解出来ないのだろう。彼女は自分の腕で出来る限り自分の身体を隠そうとしていたが、そんなものは焼け石に水だ。
 電車のドアが開き、乗客が一気に減る。その時だ。
「ええっ!?」
 彼女の格好に気付いた誰かが大きな声を上げた。
 彼女が息を呑み、周囲の視線が彼女に集中する寸前。
 俺の手が閃いた。
 ふわり、と柔らかな風が吹き、彼女はちゃんとしたスーツ姿になっていた。
「え、あれ?」
 声をあげた男性は、緊縛された女性が、いきなり服を着ている状態になって、即座にトーンダウンした。
 女性は自分の格好が戻ったことに気付き、慌てて顔を伏せながら、電車を降りていった。
 ざわめく車内から、俺はのんびりと降り、人ごみで溢れかえる駅構内を進む。彼女から一定の距離を取っていた。彼女はおぼつかない足取りで人ゴミをよけながら歩いている。
 おぼつかない足取りになるのも仕方ない。なぜなら現在彼女の服の下に隠されている身体は、いまだ緊縛されているからだ。
 俺の技術なら服を着せると同時に脱がせることも可能だったが、あえて縄はそのままにしておいた。むしろ股間部分に結び目を作って刺激を強めるおまけつきだ。
 しかもその仕掛けは歩けば歩くほど食い込むような仕組みになっており、いまこうして駅構内を歩くだけでも、彼女はどんどん縄が股間に食い込んでいっているということになる。
 そのまま限界がくればいいと思ったが、彼女は女子トイレまで無事辿りついてしまった。こうなっては、時間はかかっても縄を解いてしまうだろう。
 もっと楽しみたかったのだが、仕方ない。
 いくらでも楽しませてくれそうな状況にある女性はいくらでもいる。
 俺は駅から出て、次の獲物を探して町を歩き始めた。


~奪衣術 終わり~

[ 2013/11/01 20:00 ] 小説・短編 奪衣術 | TB(0) | CM(0)
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