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黎明媚態

露出系、羞恥系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

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露出への協力1

 極々普通の一般人でしかない私、垣滝るみなは困惑していた。

 水沼エミリさんという露出狂……エミリさん曰く、露出ッ子と呼んで欲しいそうだけど、とにかくその人とたまたま偶然出会ってしまった私は、エミリさんに誘われるまま、なぜかエミリさんの露出行為を見ることになってしまった。
 本当は「一緒に露出しましょうと誘われたのだけど……もちろん凡人足る私は露出癖など一切持ち合わせていなかった。
 だから、当然断ったら、「私の露出するところを見て欲しい」と頼まれてしまった。
 正直、隙を見て逃げようかとも思ったのだけど、普通に話している時のエミリさんは極々普通で、むしろ綺麗なお姉さんという感じで、むやみに逃げるのも躊躇われた。
 エミリさんは男物のコートを身につけていて、その事実だけを見ればちぐはぐな存在なのに、元々の綺麗な容姿のせいで、それすら着こなしているように見えるのだから不思議なものだ。
「ルミナちゃんは勉強とか得意?」
 美しいエミリさんは、周りの視線を否応なく集める。
 けれどそれに対して何か感じている様子はなく、自然な表情と口調で道中私に話しかけて来た。
「……苦手、です。赤点を取ったことはないですけど、逆に九十点以上も取ったことないです」
 真面目に授業は受けるし、テスト勉強だってする。
 だから赤点を取ったことはない。けど、それほど熱心に勉強をしているわけじゃないから、高得点を取ったこともない。
 つくづく、自分は普通に普通だと思う。
 いかにも頭の良さそうなエミリさんは、私の話に優しく頷いた。
「運動は?」
「……得意じゃないです。部活にも入ってないですし」
 病気らしい病気をしない、健康であることは割と自慢なのだけど、地味だった。
 本当に私には誇れるところがほとんどないことに改めて気付いて、溜息を吐く。
 そんな私を、エミリさんは優しい目で見つめていた。
「……なんですか?」
「ん? 可愛いなぁ、って」
 いきなりそんなことを超絶美人に言われて、私はそれをどう捉えていいのかわからなくなる。
「だって、自分が普通であることに悩めるなんて、いかにも若者って感じでいいじゃない?」
「……エミリさん、おいくつなんですか?」
 思わずそう聴くと、エミリさんは誤魔化すように楽しそうに笑った。
「野暮な質問よ、それは。……さあ、着いたわ」
 いつの間にか、目的地に辿りついていたらしい。
 私の心臓がドキン、と大きな音を立てる。

露出への協力2

 エミリさんが目的の場所に着いたと言ったところは、なんと歩道橋の上だった。すぐ下を早いスピードで車が通り抜けて行く。
 人通りはあまりなく、地元民しか使わないような歩道橋だ。
「こ、こんなところで脱ぐんですか……?」
 いくら車がスピードを出しているとはいえ、次から次へと人に見られてしまう位置だ。手すりはあるけど、それなりに隙間があいているから、障害にはならないだろう。
「うーん、ここ、じゃないのよね。舞台は」
「?」
「ねえ、ルミナちゃん。ここから少し歩いたところにある運動公園ってわかる?」
「え、ええ。一応……」
 子供の頃よく遊んでいた公園だ。
 私の家からはちょっと遠かったけど、遊びがいのある遊具が多かったのと広いのとで、子供の時はよく自転車に乗っていったものだった。
 さすがに大人になった今では、ほとんど行くこともなくなったけど。
「これからそこまで歩こうと思うの」
 ここから普通に歩けば、十分はかかる距離だ。そこまで、エミリさんは裸になっていくという。
 私はごくりと喉を鳴らした。
「ほ、ほんき……ですか? ここはともかく、そこまでの道は……人通り、結構多い、ですよ?」
「大丈夫よ。ルミナちゃんには迷惑はかけないから。……けど、一つだけお願いがあるの」
「お願い?」
 エミリさんは優しく頷いて、言葉を続けた。
「私がいまから脱ぐコートを持って、公園まで来てくれる?」
 思いがけない協力の依頼に、私は戸惑った。
「実は、露出の時のルールでね。脱いだ服は手に持たないことになってるの」
「る、ルール……?」
「ええ。マイルールって奴だけどね」
 にっこりと笑い、エミリさんは言う。
「本来だったら、脱いだ服をこの近くに隠しておいて、公園に行って、そこからまた戻ることになるんだけど……さすがに同じ場所を二度歩くのは危ないから。前からやってみたかったんだけど、中々出来なかったのよね」
「そ、そうなんですか……」
「協力、してくれる?」
 見るだけのはずだったのに、自分までその当事者にさせられようとしていることはぼんやりと理解していた。
 けれど、ここで断れるほど意思が強ければ、そもそも私はここに来ていない。
「……わかり、ました」
 服を持って行くだけならいいか、なんて。
 この時の私はそんな風に考えていた。

露出への協力3

「じゃあ改めて流れを説明するわね」
 エミリさんは何がそんなに楽しいのか、歩道橋の手すりから身を乗り出しながら説明を始める。
 下から見たらエミリさんが何も履いてないってことがばれてしまうんじゃないだろうか。私はドキドキしていた。
「まず、ここで私がコートを脱ぐから、ルミナちゃんはそれを持って、あっち側から歩道橋を降りて」
 そういってエミリさんは歩道橋の一方を指差す。
「私は反対側の階段から降りて、そのまま運動公園に向かって歩くわ。ルミナちゃんはちょっと遅れ気味に歩いてくれれば、通り越しになっちゃうけど、私が露出しているところがよく見えると思う」
 そのままエミリさんは指を遠くへと剥ける。
「50メートルくらい行った先に信号があるから、そこを渡って私のいる側に来て頂戴。タイミングは見計らうから、私を背後から追いかけて来て。あまり近付きすぎると不自然に思われるから、それなりの距離は置いてね」
 そしてそのまま運動公園に行く、とエミリさんは言う。
「運動公園についたら、私は公園内を一周するわ。その間にルミナちゃんは女子トイレに入っておいて。場所は一番奥の個室にしましょう。そこでコートを渡してもらって、私はすぐに去るわ」
 そうすれば、自分との関わりは誰にもわからない、とエミリさんは笑う。
「わかった? 大丈夫?」
 そうエミリさんが聴いて来たので、私は慌てて頷いた。反論や疑問を差し挟む隙がなかった。
 エミリさんは満足そうに頷き、コートのボタンに手をかけた。
「それじゃあ、始めましょうか」
 いきなり、と思う間もなく、エミリさんはコートのボタンを外し始める。とっさに周囲を見渡したけど、幸い人影は一つもない。
 喫茶店内で散々目にした、エミリさんの身体が露わになっていく。つくづく同性ですら見取れるほどの、均整の取れた身体だった。
 白日の下でそれを見ると、また別の感想を抱いてしまう。ただ服を脱いだだけなのに、凄くいやらしく見えてしまうのだ。
「さ、これを持って」
 エミリさんが一瞬前まで着ていた服が私の手に渡される。
 微かに残ったエミリさんの体温が、なんとも生々しく感じられた。
「じゃあ、公園でね」
 エミリさんは察そうと、身体を隠そうと言う素振りなく、歩き出す。
 私は茫然とそれを見送りかけて、慌ててコートを腕にかけて歩き出した。
 エミリさんとは反対側から階段を降り、通り越しにエミリさんの様子を観察する。

露出への協力4

 エミリさんは堂々と歩いていた。
 こちらからはエミリさんの表情こそ見えないけど、その堂々とした歩みはまさに誰に憚ることない、自信を持った人の歩みだった。
(……見てるこっちが恥ずかしくなっちゃう)
 この辺りはまだ人通りが多くないとはいえ、皆無じゃない。
 時々エミリさんとすれ違う人もいて、そういう人達は例外なく驚きの表情を浮かべていた。
 エミリさんとそういう人達がすれ違う度、こっちの方が恥ずかしくなってしまう。
(どんな、気分なんだろう)
 本来服の下に隠しておくべきものを全て曝け出して、道を歩く気持ちは私にはわからない。
 試しにちょっとだけ想像してみたりもしたけど。
 想像するだけで、人をすれ違いざまに視線を向けられる想像をしただけで、顔から火が出るくらいに恥ずかしくなってしまう。
 手に持ったエミリさんのコートが、急に重く感じられた。
 エミリさんの身体を隠すためのものはここにある。エミリさんは例え途中で恥ずかしくなって身体を隠そうとしても、隠すことも出来ない。
 そんなエミリさんの気持ちを想像すると、益々私は心臓が大きく高鳴るのを感じる。
(いけない……)
 私は勤めて冷静になろうとして、深呼吸を繰り返す。
 エミリさんに流されてはいけない。今回限りのお手伝いで、これが終わればエミリさんとの関わりもなくなる。
 そうすれば、忘れてしまえばいい。
 私はエミリさんにはなれないし、なりたくない。

 私は普通なのだから。

 エミリさんが異常とまでは言わないけど、普通じゃないことは間違いない。それと同じになってはいけない。
 そんな風に、常識で私は考えた。
 それでもやっぱりエミリさんの様子は気になって、ついつい目でエミリさんの姿を見てしまう。
 素っ裸なのに、堂々と歩くエミリさんは、不思議と綺麗に見えた。
 その堂々とした姿には、ほんの少しだけ、憧れざるを得ない。周りに流され、周りと一緒であることが求められる現代っ子の私としては、やっぱりエミリさんのように誰とも違う道を、いや、普通じゃない道を歩ける人には憧れてしまう。
 エミリさんのように露出をしたいというわけではなく、単純にその精神性に憧れた。
 私はそうだと思っていたし、実際そうだったと思う。
 少なくとも、この時は。
 エミリさんはさらに進んで行く。運動公園に向かう道を曲がった。私も道を跨いで、エミリさんの30mくらいの距離を保って追いかけた。
 この道は人通りが多い。当然、エミリさんはたくさんの人にその裸を見られていた。

露出への協力5


 エミリさんとすれ違った人から、ひそひそという話し声が聞こえてくる。
「なにかしら……あれ……」
「頭おかしいのよ……見ちゃダメ……」
 微かに漏れ聞こえた声によると、そんな感じの話をしているみたいだった。
 そのあまりにあけすけな侮蔑の言葉に、私の心臓が跳ねる。
 実際に言われているのはエミリさんなのに、それに自分が関わっているせいで、自分が言われたような気分になってしまうのだ。
(この位置って、まずいかな……)
 30mも空ければ大丈夫だと思っていたけど、ずっと同じ方向に進み続けていたら不自然かもしれない。
 進行方向がたまたま一緒だと思ってくれればいいけど、私の手にはエミリさんに渡されたコートがある。
 最悪、そのコートとエミリさんを結び付けて考える人がいたら……私までエミリさんの同類として扱われてしまうかもしれない。
 そう考えると、エミリさんとすれ違って私ともすれ違う人の目が急に気になってきた。私に視線を向けてくる人は、ひょっとしたら私とエミリさんを結び付けて考えるかもしれない。
 私はエミリさんと違って肌を全然晒していないのに、恥ずかしくなって来てしまった。
 可能だったならすぐにでも道を曲がってこの通りから離れたことだろう。
 けれど、それを手の中のコートが許さない。もしもこのまま私が姿をくらませてしまったら、エミリさんは全裸のままでいなければならない。いくらエミリさんでも、こんな場所で全裸で放置されたら捕まってしまうだろう。そんなことになったら、さすがに目覚めが悪い。
(うう……早く歩いてよ……)
 一刻も早く運動公園に辿りついて、服を受け取って欲しいと思った。
 けど、エミリさんはあくまでもマイペースに歩き続ける。
 途中、裸で歩くエミリさんを面白がったのか、通行人達がエミリさんを写真に収めていた。
 さすがに物として残るのは嫌だろうと思ったけど、エミリさんは全くそれを気にせずに一定の速度で歩き続けていた。
 エミリさん本人よりもこっちの方がと恥ずかしい思いをしている内に、ようやく運動公園に辿り着く。
 私は少しほっとして、急いで公園のトイレに向かった。その辺の公園のトイレは汚くて、とても入れるようなところではないけど、この運動公園のトイレは綺麗に清掃されているので、入ることに問題はない。
 一番奥の個室に入って、とりあえず中で待つことにした。
 いまエミリさんは公園を一周しているところなのだろう。その姿を想像して、私はこっそり顔を赤くしていた。
 これでエミリさんとの関わりも終わり、そんな風に考えながら、私はエミリさんがやってくるのを待った。

 けれど、結論から言うと。
 何時間待っても、エミリさんは来なかった。


~続く~

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Author:夜空さくら (旧HN:黒い月)

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