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黎明媚態

露出系、羞恥系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

透明露出プレイ その1 1

 腰を落としたM字開脚で、右手でおまんこを弄りながら、左手でおっぱいを揉む。あえぎ声を殺すために自ら咥えた開口具を噛み締めながら、わたしはオナニーに没頭していた。
 それは世の中の思春期を過ぎた女の子なら一度はやったことがあるであろうことで、開口具を使っているのはさておき、特別変わったことでもない。全裸でやるかどうかは人によるだろうけど、それだって別に人によって変わるだけのこと。わたしは断然全裸派だけど。
 健全な女の子なら当たり前の秘め事。
 けれども、わたしの場合、それは『ある一点』において、他の子とは全く違う行為になっていた。
「ごめーん、待ったー?」
 そんな声が私に向かって飛んでくる。思わずぎょっとしてそちらを見ると、一人の女の子が手を振りながら近づいてくるところだった。
 彼女はわたしの目の前まで来ると、ぜいぜいと息を整えながら、わたしの足元に向けて手を合わせる。
 わたしの足元……つまり、わたしが乗っている台に寄りかかるようにしていた、ひとりの女の子がその子に怒りの声を返した。
「待ったー? じゃないわよ! 約束の時間はとっくに過ぎてるでしょ!?」
 女の子はそう言ってわたしの方を指さす。女の子が寄りかかっている台の上には変わった形をした時計のオブジェがあって、彼女はそちらを指しているのだけど、わたしからすればまるで自分を指さされているようで、興奮がぐっと高まった。
 そんな変態な女がいるとも気付かず、遅れて来た女の子の方は必死に頭を下げていた。
「あうう……ごめんってば……これでも急いだんだよ……?」
「言い訳無用! さっさといくわよ時間ないんだから!」
 恐らく遅刻の常習犯なのだろう。待っていた方の女の子はぷりぷり怒りながらも、諦めの感じもあって、仲が良いなぁ、と思ってしまう。
「はーい」
 何気なく遅れて来た子の方がちらりとわたしの方を見た。わたしは気付かれていないはずと思いつつも、どうしても見られる興奮にどきりとしてしまう。もちろん彼女は別にわたしのことに対して何か反応を示すことなく、そのまま先に歩いて行った女の子を追いかけて行った。
 女の子達は目の前で全裸のわたしがオナニーしていることに気付かないまま、その場を去っていった。
 別に彼女たちが注意力散漫だというわけじゃない。彼女たちがわたしに気付かないのも無理はない。彼女たちだけじゃない。わたしがいる場所は、大きな駅前の広場で、待ち合わせ場所としてよく使われる時計のオブジェの上だ。普通ならそんなところで全裸でいれば警察の人がすぐ駆けつけて来て逮捕されてしまうことだろう。けれども、その場にいる誰もわたしのことに気付かない。

 なぜなら、いまのわたしは透明人間だからだ。

 わたしが普通の子とは少し違っているところは、この一点だった。わたしは自分の意思で自分の身体を透明にすることが出来た。ある一定以上体内に入れてしまえば、自分の身体以外のものも透明にすることが出来る。例えばいまわたしが加えている開口具もそうだ。わたしの口内に入っているから、開口具も消えているのだ。
 この能力を利用して、わたしは普通なら出来ない人気の多いところで赤裸々にオナニーするのが日課になっていた。これほどの解放感がある行為、そうそう止められるようなものじゃない。
(アッ、アッ、いくっ、イクっ!)
 腰が動いて、ビクビク震える。快感の波が来て、わたしはまたたくさんの人の目の前でイってしまった。
 この『透明露出オナニー』はやめられそうにもない。
[ 2014/10/06 22:48 ] 透明露出プレイ その1 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その1 2

 わたしが透明化の能力に目覚めたのは、高校の時の酷い虐めが原因だった。
 あんまり思い出したくないから詳細は省くけど、服を隠されて全裸でいるしかなかった時、消え入りたい想いでいたら本当に身体が透明になったのだ。透明になれるようになったわたしはいじめっ子たちにそれなりの復讐をして、無事高校を卒業したわけだけど……地元を遠く離れた大学に通い初めてから、このイケない遊びに目覚めてしまった。
 大学でも極力目立たないようにしているわたしのことを知る人はこの地域ではほとんどいない。
 もし万が一見られてもわたしのことはわからないから、捕まりさえしなければ安心というわけだ。
 まあ、万が一見られても……というか、そもそもわたしは見えないんだけど。

 学校のお昼休み、わたしは大学の人の大多数が利用する渡り廊下を、自縛で菱形縛りにして自分の身体を縛りあげて(縄尻を口に加えて消している)、股間の両穴にバイブを突っ込んだ状態で歩いていた。バイブの震動はランダムパターンにしているから、急に震動が強くなったり速くなったり止まったりとわたしを慣れさせてくれない。
「ふぅ……ぅ……っ」
 わたしはバイブを落とさないようにあそこと肛門の穴に力を入れなければならず、そのせいで高まる快感に翻弄されていた。
 しかも周りには沢山の学生が行き交っていて、下手すればぶつかってしまいそうなくらいだ。そのドキドキ感が溜まらない。
 わたしの透明化する能力にはいくつか制約がある。
 その内の1つが、透明化している状態で人に触れると透明化が解除されてしまうというものだった。物にぶつかるなら平気なのだけど、人にぶつかるとこの能力はすぐ解除されてしまう。高校時代にはそれでうっかり好きな人の目の前で透明化が解けてしまって、死ぬほど恥ずかしい思いをしたこともある。幸い彼は夢か何かだと勘違いしてくれたみたいで助かったけど。
 それはさておき、触れられれば解けてしまうという条件において、人の多い場所は鬼門だ。なにせ相手はわたしのことが見えていないのだから、思い思いの方向に歩いてくるし、こっちに遠慮することもない。つまり、こっちが頑張って全部を避けなければならず、かなり集中力と俊敏性が要求される。
 わたしはこの能力を身に付けてからこういうことが得意になっていたけど、それでも縄で縛られた不自由な体で、しかも快感を耐えず与えられ続ける状態では、かなり危うい状況に追い込まれることもしばしばだった。その度にわたしの心臓は張り裂けそうなほど緊張し、その緊張から解放された時の快感に病みつきになってしまう。
 自分でもどうかと思う性癖だけど、一度この快感を知ってしまえば止めることなんて出来ない。
(ぅッ……ふぁ……あ……!)
 目の前から早歩きでやって来た運動部員を、なんとか身をよじってかわす。ぞわぞわと緊張が背筋を這いあがって、すぐにそれが快感に変わる。
 声をあげてしまってもアウトだから、わたしは歯を食いしばって声を殺しながら渡り廊下を歩いて行く。
(あ……やばい……いく……っ!)
 バイブの震動が急に強くなって、わたしはあそこから突きあげてくる快感に腰が抜けそうになった。
 慌てて渡り廊下の端に寄り、人が通らない位置でうずくまる。
「アッ……ぅぅぅ、ぅぁんぁっ!」
 身体を小刻みに震わせて、わたしはその場で逝ってしまった。幸い渡り廊下を歩いている人達はそれぞれの会話などに夢中なのか、わたしのあげてしまった小声に反応した人はいなかった。
 わたしはしばらくその場で呼吸を整えてから、ゆっくりと立ち上がり、また廊下を歩いて行く。
 本当に、透明露出は止められない。
[ 2014/10/07 20:00 ] 透明露出プレイ その1 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その1 3

 透明化露出オナニーをする時は、気を付けなきゃいけないことがいくつかある。
 1つが人に触れられたら透明化が解けてしまうということで、もう一つが透明化には時間制限があるということだ。
 わたしは自分の姿を消す際、透明化している時間を決めておく必要がある。例えば「今日は忙しいから一時間だけ透明になろう」とか「今日はお休みだから一日中消えておこう」とかそういった具合だ。
 試してみたことはないけど、一か月間丸々消えておくことだって出来ると思う。一度そう決めて透明化してしまうと、自分の意志でも透明化が解けなくなるからしてないけど。
 一秒だけ消えておくことも可能で、時間設定と言う意味での制約は特にないと思う。
 それより問題なのは、連続で消えることに関する制約だった。
 わたしは消えていた時間の半分の時間が経たないと再度透明になることができない。つまり、10分透明になったら、透明化が解けてから5分たたないともう一度透明になれない。さらに厄介なことに、これは誰かに触れられて透明化が解除された時ももう一度透明になれるまでの時間は変わらないということがあった。10分透明になるつもりで透明になった時に、その1分後に誰かに触れられて透明化が解除された場合も、5分間透明になれない時間が生じてしまう。
 これが透明露出プレイをするに当たって、一番厄介で一番興奮することだった。
 半日も透明化したら、次に透明になれるのは6時間後……これを利用して、わたしはある休みの日に思いきった露出プレイをすることにした。

 土曜日の昼。
 わたしは家で素っ裸になって、透明露出プレイの準備を始めていた。
 まだ透明になっていないわたしの姿は鏡に写っている。最近お腹のたるみが心配になって来ていたけど、それなりに整ったプロポーションを維持できている……と思う。
(見られないとはいえ、やっぱり露出プレイをしているからかな?)
 人に見られることを意識すれば、自然と身体や顔付きが整うとは、とあるサイトの露出愛好者たちの談話で見た内容だけど、あながち間違っていないと思う。
 わたしはとりあえず自分の身体にいつもの装飾を施すことにした。いや、まあ見えなくなるんだけど。
[ 2014/10/08 20:00 ] 透明露出プレイ その1 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その1 4

 まず太いバイブを用意する。それには長い縄が結ばれていて、それが股間に合うように調整して緊縛を施した。バイブはもちろん膣の中に差し込んでしまう。こうすることで、本来別個のものであるはずの縄とバイブを両方透明化の能力で消すことが出来るのだ。本当は乳首とかにもピンクローターを張りつけたりしたいんだけど、縄にひっかけるだけでは透明化の対象にならないらしく、断念している。口には咥え慣れた開口具を咥え、自ら言葉を封じる。それと連結した鼻フックも引っ掛けた。痛くて恥ずかしいこれをかける必要はあまりないんだけど、気分が盛り上がるのでしている。
 体を装飾したわたしは、縄尻を利用して高手縛りに自分の両腕を拘束してしまう。これでほとんど自由なのは足だけになった。
 姿見には無様な格好になった哀れな発情した雌の姿が写っていた。その自分自身の姿を見て、思わずあそこが熱くなってしまう。
 わたしは一度深呼吸して気持ちを落ちつけて、透明化の能力を発動させた。
(三時間の間……透明に……なれ!)
 ぎゅっと目を閉じて、一瞬何もかも身体の感覚が消えたかと思うと、再び目を開けた時には私の身体は鏡の中から消えていた。もっとも、視線を落とせばわたしの目には半透明になったわたしの身体が見える。
 わたしは能力がちゃんと発動したことを確認して、時間も確認してから、机の上に置いておいた家の鍵を手に握り込んだ。
 そして家の外に出て、後ろ手で苦労しながら鍵を閉め、鍵を郵便ポストの中に放り込む。カラン、と響いた音が私の興奮を高めてくれた。
 実はこの郵便ポスト、口が広いので手を突っ込めば中にある鍵を取り出すことが出来る。けれども、この縛られた身体では手を突っ込むなんてことはできない。
 これからわたしは外を歩いて、遠くにある公園においてきたハサミを使って縄を斬らないと家にも入れないわけだ。
 もし何かでもたついてしまえば、うっかり誰かに触れられてしまえば、トラブルに巻き込まれれば……わたしの人生は破滅する。
 だからこそ、興奮する。
 わたしは開始早々、イケナイ液が垂れ始めた自分の股間のことを実感しつつ、公園に向けて歩き始めた。

 これがわたしの長い長い露出プレイの始まりになるとは、まったく自覚しないまま。
[ 2014/10/09 20:00 ] 透明露出プレイ その1 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その1 5

 透明になった私は、足音を忍ばせながらマンションの廊下を歩いていた。
 別に音が鳴ったところで私に気づけるわけはないと思うけど、不審に思われるようなことはなるべくしない方がいいからだ。
 冷たいタイルの感触が足の裏から伝わってくる。寒くはないけど、この独特の感触がくせになってしまうのだ。
 私は一階まで降りるのにあえてエレベーターを使った。もし来たら逃げ場のない密室でやりすごさなければならない。しかもいまの時間帯はまだ昼を少しすぎたところ……エレベーターで下に降りたらそこに人が待っていた……ということは十分に考えられる話だ。
 そのスリルを味わいたかったのだけど、残念ながら下に降りても誰も待っていなかった。
 エントランスを抜けて、ドアを肩で押して外に出る。外の風は相変わらずぞくぞくする感触を私の全身に与えてくれた。
 コンクリートの歩道に足を踏み出す。ざりざりと足元の感触が変わる。透明化の恩恵として便利なのは、透明化している間は体が傷つかないということがあった。透明化している間、私の体はどんな方法でも傷つかなくなるのだ。おかげで足裏の心配をしなくていいので重宝している。
 私は引っ張られて変な形になっている鼻で荒い呼吸をしながら、さらに歩き続ける。
 その時、前から自転車が現れた。私は慌ててその進路上から必要以上に離れる。向こうには私の姿が見えていないから、それくらいしないと急に曲がってきてぶつかったりする。余裕を持って自転車とすれ違う。男の人だったけど、もちろん私に気づくことなく、横を通り過ぎて行った。もし実際に私のような変態とすれ違っていたことに気づけていたら、きっとこんな風に穏便にすれ違うことはできなかっただろう。
 私はもし見られていたら……ということを考えてゾクゾクと背筋が疼くのを感じた。
 昼の明るい時間帯に、見られたら即通報な変態的な恰好をして、街中を歩く。この異常な興奮を理解してくれるのは一部の人だけだろう。そして、こういう興奮を理解してくれるような人は、私をうらやむに違いない。透明となることで普通の人にはできないプレイをする私は、きっとそういう人から見たら羨ましいだろうから。
 私は早速あふれ始めた、あそこからの液を垂らしながら、目的の公園に向かう。公園までは普通に歩いて一時間はかかる。いまの私の状態だと、一時間半はかかるだろう。制限時間は三時間だから、相当ギリギリになるはずだ。
(まあ、いざとなれば帰りは走ってもいいわけだし……)
 自分の体を拘束している縄さえ解ければ、走るのにそこまで苦労しない。
 だから私は、安心して異常な露出プレイに没頭していた。

 そんな風に没頭していたから、私はそもそもこの計画に大きな穴があることに気付かなかった。
[ 2014/10/10 20:00 ] 透明露出プレイ その1 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その1 まとめ

透明人間になれる能力を持つ露出っ子の物語です。
続きを読むからどうぞ。
[ 2014/10/12 16:39 ] 透明露出プレイ その1 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その2 1

 自分の荒い呼吸音が夜の街に響く。
 私は口に咥えたものの中で舌をめぐらせ、こぼれそうになっていた唾液を舌に絡めた。開口具に付着していたそれは、私の体温が奪われて冷たくなっていて、ひんやりとした感触が舌に心地よい。
(ふぅ……ふぅ……)
 私の体を縛り上げる縄は、汗を含んだためかしっとりと湿って、さらに私の体を締め上げてくる。その刺激は、誰かの腕に抱かれているかのような安心感を私に与えてくれていた。もっとも、安心感を与えてくれても、その縄は私の自由を完全に奪っているのだから、本当は安心感なんてかけらもない存在なのだけど。
 あそこに入れたバイブはいまも振動を続けていて、いけない液体を私の中からどんどん溢れださせていた。腰が砕けそうになるのを堪えて、必死に歩みを進める。
 ふと気づいた時、私は目的の公園の目の前までやってきていた。周りを注意しながら、ゆっくり慎重にやってきたから、もう家を出て一時間半は経過していた。
(ふぅ……こんな距離の公園になんて、この能力がなければ来れなかったわよね……)
 いくら深夜とはいえ、人通りはそれなりにある。実際、最初に自転車に乗った男の人にすれ違った他にも、飲み会の帰りと思われる会社員の集団ともすれ違ったし、カップルが歩いているのにも遭遇した。
 透明化できる能力がなければ、もうなんど見られていたことかわからない。
 私はこの能力を授けてくれた何者かに感謝しながら、公園の中に入っていった。
(確かこっちのベンチに……)
 あらかじめおいておいた鋏を回収するべく、私はそのベンチに向かった。
 歩きながら、想定されるアクシデントについて考える。
(ベンチに人が座っているとか、鋏をどっかにやられてるとか……ふふふ、もしそうなったら終わりね)
 能力のおかげで見られていないという安心感を得ていた私は、そのアクシデントを想定して思わず笑ってしまった。もちろんそれはただの強がりで、正直な心臓が早鐘のように鼓動を早くするのを自覚する。
 そして、私はそのベンチが見える位置までやってきた。
 そこには想定したようなアクシデントは何もなく、誰もいないベンチと、私がこっそりベンチの下に置いた鋏だけがあった。
 それを見たとき、私はほっとすると同時に、どこか残念に思う自分を感じていた。
 アクシデントを望んでいたわけではないし、人生が終わるのを望んでいたわけでもない。だけど、なぜか私はがっかりしていた。
(興奮できることが少なくなったから……よね)
 私はそう納得し、ベンチに近づいて鋏を足で引っ張り出す。
 そして、一つ目の間違いに気づいた。
(あ……!)
 私はいま、高手縛りに腕を拘束している。
 鋏は地面に落ちていて、普段ならちょっとかがめばとれるけど、いまの私にはどうやっても取れないのだった。
[ 2014/11/10 20:00 ] 透明露出プレイ その2 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その2 2

 私は初歩的な間違いを犯してしまったことに、焦りながらも心臓の高鳴りを感じていた。
 このまま縄を解けないとなると、本格的にまずい。そもそも透明化の能力が解けるまでに家に帰れないし、それに、もし帰れたとしても部屋の鍵が取り出せない。
 いずれにしてもアウトだ。誰かにこの情けない姿を、変態そのものの姿を見られてしまう。
 見られて、しまう。
(あ……やば……っ)
 私は心臓がひときわ大きく、どくんと鳴るのがわかって、頭の冷静な部分が警鐘を鳴らしているのを自覚していた。
 見られてしまう可能性が高くなった瞬間、私の露出狂としての本能が反応してしまっている。このままだと、なにも解決しないまま、ここで果ててしまう危険があった。
 私は昂ぶる気持ちと体をなんとか堪え、鋏をどうにかして手に取れるように考えた。
 とはいえ、高手小手縛りになっている以上、腕を腰から下には降ろせない。なら、鋏の方をどうにかして手に取れる位置に上げなければならなかった。
(とりあえず……足は自由なんだ。いくらでもやりようは……ある)
 足の指で鋏をつまみ、それをベンチの上に置く。大股開きになってしまうけど、これは仕方ない。
 そして、ベンチの前で膝をつき、体を捻って手を下げ、なんとか鋏がつかめないかやってみた。高さ的には十分届く。けど、体を捻るたびに体を締め上げている縄に虐められることになって、余計に気持ちよくなってしまう。
(冷静に……冷静に……)
 高手縛りをされた状態の手探りで鋏を掴むのは中々難しかった。指先にあたって、大きく位置がずれてしまう。
 無理に手を伸ばそうとすると、腕がつってしまいそうだ。こんな状態で腕がつったら、どんな後遺症が残るかわかったものじゃないから無理はできない。
(もう……ちょっと……!)
 何度か失敗して、ようやく鋏の持ち手のところに指がかかった。
(やった!)
 あとは手の内に握り込めば……というところだった。
 すぐ近くまで、人が来ていることに気づいたのは。
 鋏を取るのに夢中になっていて、周囲の警戒がおろそかになっていた。ベンチのすぐ傍を、カップルらしき二人組の男女が歩いてくる。
 私は咄嗟に逃げるべきか逃げざるべきか迷った。鋏に指はかかっている。あとは引き寄せればそれでいい。けど、いまこの状況で動いたら、鋏が勝手に動いているのをカップルに目撃されるかもしれない。目撃されるだけならともかく、近づいてこられたら最悪だ。かといって手を放してしまったらまた同じだけ時間をロスしてしまう。
 こっちに近づかないことを祈りながら、私は変な体勢でじっとしていることにした。
 カップルたちは仲睦まじい様子で、ベンチの前を通り過ぎる。
 ほっとできたのも、一秒ほどのことだった。
 突然彼氏の方が立ち止り、ベンチの方を見たからだ。
[ 2014/11/11 20:00 ] 透明露出プレイ その2 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その2 3

 思わず固唾をのんで動向を見守る私の前で、彼氏の方が彼女の肩を抱き寄せてぼそぼそと囁きを交わしている。彼女の方はなんだか恥ずかしそうにしながらも、ちらちらベンチの方を見ている。
 これはこっちにくる、と感じた私はやむを得ず鋏から手を放し、ベンチから数歩離れた。
 案の定、そのカップルはベンチに近づいてきて、彼氏がまず先にベンチに座った。そして。
「……ん? なんだこれ。あぶねーな」
 鋏に気づいたのか、それを手にしてしまう。こっちとしては焦ることしかできない。
 それを持ち去られでもしたら……私は破滅してしまう。
 彼氏は少し周りを見渡した後、その鋏をベンチの下に放り込んだ。とりあえず邪魔にならないところに、ということだろう。どうやら持ち帰ったりはするつもりがないらしいことに、少し安堵した。けど、ベンチの下に置かれてしまったため、二人が去らないと取り出せない。
 私はやきもきする気持ちで、彼らが去るのを待った。
 しかし、カップルはそんな簡単に去ってくれなさそうだ。
「ほら、来いよ」
 彼氏の方が、もじもじしている彼女に向かってそういう。
 暗くてはっきりとは見えづらかったけど、彼女は顔を赤くしているようだった。
「……ほんとに、ここでやるの?」
「たまにはいいじゃねーか。誰もこねぇよ」
 私が見ているのだけど、透明になっている私のことは見えていない。
 彼女はしばらく視線をさまよわせた後、彼氏に近づき、隣に座るのではなく、その膝の上に乗り始めた。
 真正面から抱きつくような、そんな体勢だ。いちゃつくのは余所でしてもらいたい。
(あれ……でも……もしかして……?)
 私がじっとその様子を見守っていると、二人は口づけを交わし始めた。彼氏の方は、彼女の体を抱きしめ、指先で愛撫し始める。彼女の方の息に熱いものがこもり始める。
(う、うわ……まさか……ほんとうに……?)
 どうやら、この二人はこんなところで、野外プレイを初めてしまうようだ。
 すぐ傍に全裸で縛られた透明人間がいることなど知らない二人は、堂々と野外プレイに没頭し始める。
 私はドキドキするのを堪えながら、ベンチの脇に腰を下ろした。
 まるで不自由な体に拘束された奴隷が、主人のプレイの傍で控えているような、そんな錯覚に陥る。そんなみじめな自分の姿を想像すると、私の心臓はさらに早く鼓動を奏でるのだった。
 自分がマゾなのだと自覚してしまう。
 私は銜え込んだバイブを力を込めてかみしめ、いまのシチュエーションと振動に酔いしれた。
 すぐ傍でちゃんと互いに愛し合うカップルが愛の行為をしている横で、私は無様にも自分で自分を拘束して、銜え込んだバイブの振動にイこうとしている。そう比較した自分のみじめさがたまらない。
 そんな倒錯した楽しみは、カップルが満足して去るまで続いた。
[ 2014/11/12 20:00 ] 透明露出プレイ その2 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その2 4

 カップルたちはさんざんいちゃいちゃして満足したのか、そこから離れていった。会話からすると、これからホテルに向かうらしい。
 さすがに野外セックスまではしなかった。してくれたら、もっと興奮できただろうに……ちょっと残念。
 ともあれ、私は改めて鋏を取ることに集中した。見せつけられながらも、自分も十分楽しんだけど、かなり時間をロスしてしまった。早く鋏を使って戒めを解いて、帰路に向かわなければならない。
(……あー、もう。変なところに置いてくれちゃって……)
 私は鋏がベンチの足の隙間に潜り込んでいるのを見て、ため息を吐いた。足の指を使えばさほど苦労はしないで取れたけど、もし引っかかってしまっていたらどうしてくれるのだろう。
 まあ、こんな変態的なプレイをしている私が悪いのだけど。
 私は足の指で鋏の持ち手を引っ張り、ベンチの下から鋏を取り出した。そして、さっきは失敗したけど、鋏をベンチの上に置いて、その近くに膝をついて鋏を手で取ろうとする。
 高手小手縛りになった手で、探り探り、鋏の持ち手を掴む。
(……よ、よし……あとはこれで……!)
 また誰かの話し声がした。私は慌てて鋏を持ったまま、立ち上がる。
(こっちにくる? どこかに隠れないと……!)
 私の姿は見えなくても、鋏は見えてしまっている。だから、いまのところ鋏は空中に浮かんでいるように見えるはずだ。
 それを見られたからといってどうということはないけど、不審に思われ、近づいてきた人に触られたらまずい。
 私は公園の茂みの中に隠れた。鋏はなるべくどこからも見えない位置にする。
 すぐに、声の主が現れた。声の主は、若い男の子たちだった。明るい色に髪を染めていたり、大きなピアスが光っていたりと、ちょっと危ない感じなのは見てわかる。
(あぶなかった……もしこんな子たちに見つかったら、本気でやばいよね)
 集団でいる男の子たちほど恐ろしいものはない。こんな格好をしていたら逃げることも弁明することもできず、レイプされてしまう可能性が高いだろう。
 男の子たちはとりあえず騒がしい声をあげながら、さっきまで私がいたベンチでくつろぎ始めた。
 危ないところだった。もうちょっとそこから離れるのが遅れていたら、彼らに触れられていたかもしれない。
(……どこかに行く様子は……ないか)
 茂みの中に入ったのは失敗だったかもしれない。ここから出ようと思ったら、茂みの音が立ってしまう。
 見えないから平気だとは思うけど、万が一の事故は避けたい。
(……仕方ない……とにかく、まずは縄を解こう)
 私は自分の体の自由を奪っている縄をまず解くことにした。縄さえ解ければ、音を立てながらでも素早く逃げることはできる。
 そう思った私は、ちゃんと鋏を持ち直し、何度か開けたり閉めたりして駆動を確認してから、届く範囲の縄にその鋏の歯を立てた。
 そして力を込めて縄を切ろうとして……縄は、びくともしなかった。
[ 2014/11/13 20:00 ] 透明露出プレイ その2 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その2 5

 どくん、と心臓が跳ねる。
(あ、あれ……?)
 私は嫌な汗が手の内に滲むのを感じていた。さらに力を込めてみたけど、鋏の刃が縄に食い込む感触がない。
 まるで鉄かなにかで出来たものに刃を立てようとしているような、そんながっちりとした手応えが感じられる。
(うそ……っ、試しに切ったときは、切れたじゃない!)
 私はさらに力を込めて、縄を切ろうとした。けど、無理な体勢で力を込めすぎて、手がつりそうになって、慌てて力を緩める。
(そんな……どうして……っ)
 焦りながら思考をめぐらせて、そして私は気づいた。
 そもそもこの透明露出プレイには重大な欠陥があるということに。
 私の能力は透明化だ。透明化している間、私の体は不思議な力で守られていて、だから裸足で野外を歩いても平気だった。それは、私の体にだけ有効な力じゃない。透明化しているものには、同様の効果があると考えるべきだったのだ。
 だから、私の力で透明になっている縄も、同じようにいかなる方法でも傷つけられないようになっているのだ。
(わ、わ、私のバカ――――ッッッ!!! なんで気づかなかったの!?)
 本格的に嫌な汗が噴き出した。
 縄を解くためには透明化が解けなければならない。けど、透明化が解けたあとはしばらく透明になれない。
 家までは一時間以上かかる。その間中、透明ではない状態で歩くことなんてできない。
 かといって再度透明化できるようになるまでここで待つとしても……そうなったら、今度は時間がまずい。朝が来て人通りが増えれば、露出プレイの難易度は跳ね上がるし、もし見つかったときの最悪度合が半端ない。警察を呼ばれる可能性も上がってしまう。
 私は焦る気持ちで混乱する頭で、この状況をどうにか打破する方法を探した。
 出た答えは、一つだ。
(……とにかく、家に帰ろう! 透明化が解除されるまで家に入れなくても、家の前ならまだマシなはず!)
 誰からも見える鋏を持って帰路を歩くのはかなり危険が伴うけど、それでもそれが一番妥当な方法のはず。
 私は意を決して、家に向かおうと思った。
 けど、こうなるとさっきの男の子たちがとてつもない障害になる。
(茂みの音に気付かなければいいんだけど……)
 私はバカ騒ぎをしている男の子たちを見て、きっと茂みの音なんか気にしないであろうことを確認する。
 彼らがこちらを見ていない間に、なるべく音を立てないように、茂みから出る。
 そして、一気に駆け出した。縛られた裸で、全力疾走なんて恥ずかしすぎるけど、背に腹は代えられない。
 なんとか無事に乗り切った。公園から出るとき、振り返ってみたけど、誰も追いかけては来ていない。
 私は、ほっと一息を吐く。

 そこに通りがかったおじさんと、私は盛大にぶつかってしまった。


~透明露出プレイ その3 に続く~
[ 2014/11/14 20:00 ] 透明露出プレイ その2 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その2 まとめ

透明人間になれる能力を持つ露出っ子の物語の続きです。
続きを読むからどうぞ。
[ 2014/11/23 17:30 ] 透明露出プレイ その2 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その3

透明人間になれる能力を持つ露出っ子の物語の続きです。
続きを読むからどうぞ。
[ 2015/03/01 01:07 ] 透明露出プレイ その3 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その4 まとめ

透明人間になれる能力を持つ露出っ子の物語の続きです。
続きを読むからどうぞ。
[ 2015/08/03 00:26 ] 透明露出プレイ その4 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その5 1

 すべらかな肌の上を水滴がなめらかに流れ落ちていく。
 絵画の一枚のような光景に、私はうっとりと魅せられてしまった。女体の美というものには色々な 意味で意識している私だけど、彼女のそれは私の知る中でも有数のものであると言える。
 少し気が強そうな顔つきと鋭い目つきも、その見事なプロポーションの身体にはとても相応しいも のであると言えた。
 彼女は淡々とした様子で髪を洗い、身体を磨いている。彼女は私のことに構わず、実に機械的に身 体を洗っていた。にも関わらずこんなに絵になるのだから、全く彼女の魅力というのものは計り知れ ない。若さゆえの魅力というものもあると思うけど、彼女に関してはそれに甘んじずしっかり磨き上 げているということが大きいのだろう。
 私は彼女に存在がバレないよう浴室の隅で息を殺しつつ、彼女の身体をじっくりと観察していた。
 いくら気配を殺すことが上手かったとしても、普通はこんな狭いところにいたらすぐにバレる。カ ーテンなどの隠れるに都合のいいものが置いてあるわけでもないからだ。
 なのに私の存在が彼女にばれていないのは、ひとえに私の持つ特殊な能力によるものだった。
 その能力とは、透明化能力という。


 私は露出狂だ。それも重度なもので、ただ性器を露出するだけでは飽き足らず、身体を拘束して拘 束を解くために、町中を強制的に歩き回らなければならなくしてしまうほどの露出狂いだった。
 単独での露出プレイ、それも拘束してのものとなると、非常にリスクが高い。それでも私がそれを やり続けることができたのは、私の持つこの透明化能力のおかげだった。
 万が一にも見つからないようにできる能力。能力を発動した時点で身に着けているものも含めて透 明化するため、拘束した状態での露出も容易だった。
 ただし、人に触れられてしまうと解けてしまうなどの制約があって、万能ではないし、透明化して いる間は透明化している物は物理的な影響を受けなくなるため、拘束したものを断ち切れなくなるた め、諸刃の剣なのだけど。
 この能力を使って、私は普通以上に露出プレイに熱中していた。
 その罰が当たったのだろうか。この前露出拘束プレイに興じた時、私は様々な原因が重なって完全 に『嵌まり』の状態に陥ってしまった。
 なんとか家までは帰ったものの、能力が解除されていないと思って困っていたところ、同じマンシ ョンに住む女子学生に見つかってしまったのだった。


 不審者として警察を呼ばれてしまえば、私はもうマンションに住んでいられない。それどころでは なく、変態の汚名を一生背負って活きていかなければならない。
 絶望して座り込んでいたら、その女子学生はものすごく不機嫌そうな顔で、私に近付いて来たかと 思うと、私が拘束を解くために用意していたハサミを奪うように手に取り、私の身体を縛っていた縄 を切ってくれた。
 呆然と見ていると、彼女は相変わらずの顔で。
「あとは自分でやれるわね。さっさと消えて。迷惑」
 ずばりと切断するような声で言い捨て、立ち去ろうとした。
 私は思わず、開口具を外してその子に声をかけていた。
「ぷはっ……ま、待って!」
「……なに?」
「その……ごめんなさい……こ、腰が抜けてて……」
 情けなかった。ただでさえ無様を晒しているのに。
 けれど実際、腰が抜けてて動くことができず、そのままでは結局他の人に見つかってしまう。私は 彼女に縋るしかなかったのだ。
 その時の彼女の形相はもう直視できないほどのものになっていて、私は拘束は解けたのだから腰に 力が入るまで透明化能力を使って隠れていれば良かったと後悔した。
 そのまま放置されてもおかしくなかったのだけれど、閻魔のような表情に反して彼女は私に肩を貸 して、私の部屋の前まで運んでくれた。
 なお、ポストから鍵を取り出した時には。
「防犯上問題があるでしょう。いない間に泥棒が入っていたらどうするの? もっと違う方法を考え たらどうなの?」
 と容赦ないまっとうなお叱りを受けた。
 ともあれなんとか玄関に入ることができた私は、いまさらながら身体を隠しつつ、彼女に御礼を言 った。
「あ、ありがとう……助かりました……」
 そしたら彼女は絶対零度の視線を維持したまま、再度口を開いた。
「同じマンションに露出狂の変態がいるなんて近所の噂になったら、こっちの迷惑にもなるの。自重 して」
「はい……」
「じゃあ私はこれで」
 そう言って彼女は去って行った。彼女の言い様からすると、私のことを人にいうつもりもないよう だった。
 あの目と態度はめちゃくちゃ怖かったけど、見つかったのが彼女で良かったと思う。


 そんな風に助けてもらっておいて、なぜいま彼女の浴室に忍び込んでいるような真似をしているの か。それには深い……いや、別に深くはないけど、色々訳があるのだった。
 それは彼女に助けて貰った翌日に遡る。

つづく
[ 2018/04/24 19:01 ] 透明露出プレイ その5 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その5 2

 透明化拘束露出プレイに興じ、大失敗して人に情けをかけてもらって解放された日。
 家に帰り着いた私は泥のように眠り、夜中にようやく目を覚ました。
 一応軽くシャワーを浴びて汚れは落としたけど、筋肉痛なのか全身の至るところが痛く、しばらくは露出プレイもお預けになりそうだった。
「さすがにやりすぎちゃったものね……」
 基本家の中でも全裸で過ごしている私はベッドの上でごろごろしながら、一眠りしてすっきりした頭で、助けてくれた子のことを思い返す。
 ものすごく怖い子だった。学生ということは私より年下であろうにあの貫禄。出会った状況が状況だったけど、仮に普通に出会っていたとしてもあの威圧感に負けていたであろうことは想像に難くない。
「誰にも言わないでいてくれるよね……」
 噂になるのが迷惑だと言っていたのだから不用意に言いふらしはしないだろうけど、実際のところはどうなのだろう。変態に出くわしたと親に話せば、その親が抗議に乗り込んでくることも十分に考えられた。
「……そういえばあの子、何号室の子なんだっけ……」
 昨今引っ越しの挨拶もしない人は多い。私も引っ越してきた当初に左右と上下くらいには挨拶したけど、マンション全体にはしなかった。そもそも挨拶も簡単なものだったし、マンションの住民のほとんどを把握していないと言っていい。
 だからあの子が何号室に住んでいるかも全くわからなかった。向こうにはこちらがどこに住んでいるかまでバレているというのに。
「あれだけ強烈な印象だったし……覚えててもおかしくないんだけどな」
 もちろんあの状況そのものが強烈だったので、それまでは無難に挨拶や会釈程度で済ませていたのかもしれない。
 とにかく、あの子が何号室の子で、どんな交友関係を持っているのかは私の死活問題だ。そう色々と理論武装というか、言い訳を重ねた上で。
「三時間、透明に……なれ!」
 私は透明化能力を発動し、自分の姿を透明にした。自分の能力を最大限活用し、調査を行うことにしたのだ。
(まずはあの子が何号室か調べないと……学校に行っているのだとして、そろそろ帰ってくる頃だし、入り口で張り込みましょうか……あ)
 そこまで考えて、私は思わず裸で能力を使ってしまったことに気づいた。
(……まあ、いっか! 今日は拘束してないし、人との接触にだけ気をつければいいよね)
 調査が目的だったのだから、適当な服を身につけてから透明化すれば良かった。
 けれど、全裸で能力を発動させてしまったことだし、せっかくだから張り込むついでに露出プレイも楽しもうと思う。さっきしばらくは露出プレイをしないでおこうと思っていたことはこのときすでに忘れていた。
 こういう計画性のないプレイが痛い目を見る原因なのだけど、私は結局懲りていないのだった。
 開放的な風を感じつつ、私は部屋のドアを開けて外へと躊躇なく飛び出していく。

つづく
[ 2018/04/25 21:50 ] 透明露出プレイ その5 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その5 3

 ぺたぺたと、マンションの廊下の冷たい床を裸足で歩く。普段から激しい露出プレイに興じている身としては、裸で廊下を歩くなんて何度もしているプレイではあるのだけど、それでも完全に慣れるということはなく、ドキドキする胸に手を当てて落ち着かせながら一歩一歩進んでいた。
 誰かに会わないように、会ったとしても回避できるように、エレベーターではなく階段を使って一階へと降りる。このマンションの無駄に立派なエントランスには、座って休めるようにベンチが置いてある。ほとんど誰も利用している様子がない、いわゆる無駄なおしゃれ空間だけど、私に関してはここをよく利用していた。正しい使い方ではないけど。
 このエントランスが私にとって都合がいいのは、マンションに入る人は必ずこのエントランスを通るということだった。でもマンションに帰って来たのにわざわざエントランスのベンチで休んでいく者はいない。入り口からエレベーターまでの動線を考えれば、触れるほどの近くに来る者もいない。
 突然走ってくる子供だけには要注意だけど、大体の人は目の前を通過するだけで終わる。
 私はベンチの上でM字開脚をして、道行く人に見せつけるようなポーズを取った。片手で秘部を、もう片方の手で胸を掴んで露出オナニーに興じる。
 いまは夕方だから、一番出入りが多くなる時間になり、マンションの住民たちが頻繁に帰ってくる。目の前を通り過ぎていく人たちは、まさかすぐそこのエントランスで変態女が自慰に耽っているとは夢にも思っていないだろう。
 露出にはスリルがなければならないという人もいる。私もおおむね同意見だし、その観点でいえば私の透明化能力はそのスリルを減じる邪道かもしれない。
 けれど、現実としてそう毎回大きなスリルのある露出プレイに興じるわけにもいかないから、程よく露出感覚を味わえるこの能力はすばらしいものだった。
 確かに触れられさえしなければ安全だけど、かといってリスクがゼロになっているわけでもないしね。
 私は程よく緊張感を持って露出することのできるこの能力が好きだった。
 もうすっかり身体は出来上がっていて、あそこからはおつゆが垂れるほどだったし、乳首は痛いほど硬くなっている。少し触れるだけでびりびりとした刺激が頭に走り、思わず出そうになる声を押し殺す。
 いくら透明になれているとはいえ、声や息づかいの音まで消せるわけじゃない。たまにそんなかすかな音を聞き取れる人もいて、一瞬こちらに視線が向けられたりすると、すごく興奮する。
 そうやってドキドキしながら、絶頂しそうでしない絶妙な状態で楽しんでいると、ついにあの子が帰ってきた。
 制服に身を包み、その表情は相変わらず押し黙った岩のように硬い。顔が整っている美人さんなだけに、歩いているだけでも威圧感は相当なものだった。
 私はいったん自慰をやめ、彼女の後をついていく。彼女がエレベーターに乗る際、他に乗り込む人がいないのを確認して、背後に気をつけつつ、彼女がエレベーターに乗ってどの階層のボタンを押すか確認してから、階段で一気にその階に駆け上がる。
 一緒に乗らないのは乗ってくる人がいないとも限らないのと、狭いエレベーターの中じゃ彼女が不意に動いた時避けきれないからだ。
 階段を駈け上がるのはかなりしんどかったけど、なんとかエレベーターがつくよりも前に登り切る。
 エレベーターから降りてきた彼女の後ろについて部屋を確認すると、同じ階のふたつ隣の部屋だった。表札には『安藤』の文字。
(安藤、ちゃんか……ふたつ隣だったとはね……)
 鍵を開けて安藤ちゃんが部屋の中に入っていく。さすがにそれについて行くことはできない。
 だけど同じ階の部屋なら、やりようはいくらでもあった。
 私は一度自分の部屋に入り、ベランダに出る。このマンションは隣の部屋との間に仕切りはあるものの、やろうと思えば隣のベランダに行くことができた。
 ただ、広い通りに面しているし、落下の危険もあるので、普通ならば越えることは無理だろう。けれど透明化の能力を持つ私だからこそ、誰にも気づかれずにそこを越えることができる。
 下着泥棒みたいな変質者になった気分で、慎重に仕切りを越える。いや、全裸で不法侵入している時点で、変質者そのものなんだけど。
 お隣さんはガーデニングなどの趣味をしていないようで、物がないベランダだった。失敬してそこを通らせてもらい、もう一つ仕切りを越えて安藤ちゃんの部屋のベランダに入る。
 ちょうど安藤ちゃんが換気のために窓を開けに来たところだった。この階層のベランダに不法侵入されているとは思わないだろう。安藤ちゃんは虫除けの網戸だけ締めて窓は全開にしていた。
 安藤ちゃんが別の部屋に移動するのを確認してから、私はそっと網戸を開けて部屋の中に侵入した。

つづく
[ 2018/04/26 21:48 ] 透明露出プレイ その5 | TB(0) | CM(0)

透明露出プレイ その5 おわり


 まずベランダに面している部屋はリビングのようだった。
 ソファと机、テレビ台と大きなテレビ。それだけしかなかった。内装も最小限しかなく、とても殺風景で、彼女以外の人が住んでいる気配がまったくない。
 でも、この部屋は彼女が独り暮らしをするにはあまりに広い。そういえば独り暮らし用の私の部屋と違い、二つ隣のこの部屋はファミリー用の部屋のはずだ。
 ここにひとりで住んでいるのだろうか。お金持ちのご令嬢なのかもしれないけど、それならそれでお手伝いさんとかがいそうなものだ。
 ともあれ、私は音を立てないように慎重に歩いて彼女が向かった奥の部屋を覗いてみた。
 そこは彼女の私室のようで、ベランダに面するリビングよりは生活感があった。女の子らしいとはとても言えない、物が最小限しかない殺風景さには違いがなかったけど。
 安藤ちゃんはそこで制服を脱ごうとしているところだった。彼女の白い肌が露わになっていく。この部屋のカーテンはきちんと閉められているけど、まさか家の中から覗かれているとは思ってもいないだろう。
 私は特別レズの気があるわけじゃないけど、露出をたしなんでいる関係上、身体の美しさには目がない。男性女性問わず、美しいものは美しいと感じる質だった。
 そんな私から見て、安藤ちゃんの身体は十二分に綺麗だった。そこらのアイドルやモデルより、よっぽど綺麗だと思える。若いゆえの肌の張りというのもあるけど、何かスポーツでもやっているのかと思うほど、彼女の身体は均整の取れた、機能美溢れる身体だった。
 思わず見入っていると、不意に彼女が窓の方を向いた。どうやら私の視線を肌で感じたようだ。私は慌てて顔を引っ込めつつ、彼女の動向をこっそりと伺う。
 彼女はしばらくカーテンを睨み付けていたけど、隙間もなにも開いていないことを確かめると、首を傾げながら着換えに戻った。制服をハンガーにかけ、下着姿で私服らしきものを取り出す。
 彼女の私服はものすごく地味なものだった。機能性だけを追求したような、シャツとズボン。彼女の容姿ならおしゃれをすればそれだけで老若男女すべてを魅了できるだろうに、そういうところは無頓着なようだった。
 あるいは備わったものだけで十分と考えているのかもしれない。ある意味その判断は正しい。彼女が何を着ても似合いそうなのは明白だったからだ。むしろかえって地味な服装の方が、彼女の抜きんでた美貌を実感するにはちょうど良いのかもしれない。
 私は慎重に足音を殺しつつ、彼女の部屋に入る。彼女が帰ってきておいたであろう通学カバンに近付いた。それと入れ違うようにして、彼女は部屋を出て行ってしまう。
 彼女に関する情報がもっと欲しい。私はそっと通学カバンの蓋を開け、何か無いか探した。すると、無造作に入れられていた定期入れに、定期の他に学生証が入れられていた。
(安藤……響子ちゃん、か)
 制服からなんとなくわかっていたけど、名門女子校に通っているようだ。几帳面なことに学生証の裏に、緊急用の連絡先が書いてあった。そこに書いてある住所はこのマンションのものじゃなく、県外の住所が記されていた。どうやら、親元を離れて暮らしているのは間違いないらしい。
(学校に通うために独り暮らししてる……とかいう感じなのかな?)
 私はそう考えた。でもこの学校は名門ではあるけども、果たして県外からわざわざ通いに来るほどの学校だっただろうか。
 仮にそうだとして、学生寮のようなものがあるのではないだろうか。このマンションがそういう学生用ではない普通のマンションであることは、私もここの住民なのだからよく知っている。
 私は学生証をカバンの中に直しながら、安藤響子ちゃんに興味を惹かれているのを感じていた。当初の目的である家族関係については、親元を離れて独り暮らしをしているということくらいしかまだわかっていない。
 もっと彼女のことが知りたい。もっと彼女を見ていたい。
 そう思った私は、彼女の生活をのぞき見させてもらうことにした。露出狂の私が、人の生活をのぞき見するなんて、なんだか変な話だけど。
 でもそう思ってしまうほど、彼女は綺麗で魅力だったのだ。
 私が部屋を出て行った彼女がどこに行ったのか探してみると、彼女は台所に立って夕食の準備をしているようだった。
 けれど、その手つきがどうにも危なっかしい。包丁を握り、食材を切る。そのひとつひとつの動作から緊張が伝わってくるようだった。おそらく彼女は自炊しなれていない。
(あああ、指切りそう……それはもっと根元の方で切っても大丈夫なのに……)
 すごく手を出したい。助言してあげたかった。これでも独り暮らしを初めて長いから、色々教えることができるのに。
 けれど、忍び込んでいる現状、声をかけるわけにもいかない。
 私は彼女が調理に集中している間に、脱出してしまうことにした。彼女のことをもっとよく知るためには準備が必要だ。透明化の残り時間もそんなに残っていない。
 響子ちゃんに気づかれないように、網戸を静かに開け、ベランダを伝って自分の部屋に戻った。
 こうして、私は透明化の能力をフルに使い、安藤響子ちゃんの生活を覗き見するようになった。
 お風呂場に忍び込んで響子ちゃんの裸を眺めたり。
 独りで黙々と食事をとって出かけるところを見送ったり。
 一生懸命勉強に取り組んでいる姿を見守ったり。
 色々とみている内に、だんだん響子ちゃんという子がどんな子なのかわかってきた。
 まず彼女は交友関係が極端に少ない。さすがに毎回スマートフォンの画面を覗き込むわけにもいかなかったから推測でしかないけど、そもそもスマートフォンを弄る回数も少なく、友達と連絡を取っている様子もない。休みの日はどこかに出かけることもあるけど、買い物の内容を見るに、日用品の補充という感じでしかなく、遊びに行っている風でもない。
 かといって虐められたり無視されていたりするわけでもないようだ。一度学校での様子をみようと透明化して学校に忍び込んでみたのだけど、彼女は家と全く変わらない様子だった。特別仲のいい子はいないようだったけど、疎まれているわけでもなく、むしろ一定の敬意を持って接されているようにも見えた。
 よく言えば孤高、悪く言えばぼっち。
 おそらく表情が硬いのと、人並み外れた美人さんであるがゆえの弊害なのだろう。確かにもし私が学生だったとして、彼女みたいな綺麗で無表情な子がいたら、気軽に話しかけることはできない。彼女の側もそれで寂しがっている様子もないし、ミステリアスな感じに憧れを抱くかもしれない。
 いずれにせよ、そういう学生時代を超えて大人になった私からすれば、もっと周りと交流すれば良いのに、と思わなくもなかった。
 数日間彼女を見守っていたら情も沸く。彼女に助けて貰ったあの日から、彼女と普通に出くわす機会はなかったけど、上手くなんとかアドバイスできるようにならないだろうか。
 そう考えた私は、ある日偶然を装って彼女の出かけるタイミングに合わせ、自分も出かけるふりをしてエレベーター前でばったり出くわす、という演出をしてみせた。もちろん露出プレイとしてではなく、至って普通のOLみたいな格好で、だ。
「こ、こんにちは」
「…………」
 彼女の顔が非常に険しくなる。挨拶は返してくれなかったけど、会釈だけは返してくれたし、逃げなかったので安心した。
 エレベーターに乗り込み、下に降りるまでの間、私はなるべく自然な声を心がけて彼女に話しかけた。
「この前はありがとうございます。見つかったのがあなたじゃなかったら危なかったわ」
「…………」
「何か御礼をしたいのですけど」
「結構よ」
 言葉の刃とはこういうものを言うのかも知れない。けれど、ここで退くわけにはいかなかったので、構わず続ける。
「ちょうど実家から美味しいカボチャが届いてるんですよね」
 私のその言葉に響子ちゃんがぴくりと反応したのを、私は見逃さなかった。ここ数日にわたる観察で彼女の好みはリサーチ済みだ。
 料理本を読んでいた際、カボチャ料理の欄をじっと見つめていたのが印象的だった。惣菜にもカボチャの入ったものをよく選んでいたので、好物なのはわかっていた。
「うちのカボチャは美味しいですよ? 煮物にすると甘くて舌のうえで蕩けるんです」
「……!」
「余らせてるものですし、あのことの口止め料だと思って受け取ってくれませんか?」
 互いにとっての大義名分を口にする。心理的な垣根を取り払う。
 彼女が迷って即断できずにいる内に、エレベーターは一階についていた。
「それじゃあ、夜にお裾分けしにいきますね」
 一方的にそういって、エレベーターから先に降りる。
 彼女は何か言おうとしていたけど、結局何かを言ってくることはなかった。
 まずは一歩。
(じわり、じわりと距離を詰めていくとしましょう)
 私は彼女に見えない角度で、口角を吊り上げた。
 彼女に執着するのは、単純に安藤響子ちゃんが気に入ったのとは別に、もう一つ理由があった。

 響子ちゃんは、露出プレイに興味があるらしかった。

その6につづく
[ 2018/04/28 14:14 ] 透明露出プレイ その5 | TB(0) | CM(0)
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