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黎明媚態

露出系、羞恥系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

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繋がれたふたり 1

 どうしてこいつとこんなことをしているんだろう。

 そんな風に釈然としないものを感じながらも、私はそいつの歩く速度に合わせて足を動かしていた。
 もっと早く歩いてほしいんだけど、あまり早く歩かせすぎていざというとき走れなくなったら余計に困る。結局、こちらが合わせなければならない。
 頭ではわかっていても、トロトロした歩みに苛立たずにはいられない。
(もう……早く歩いてよ……!)
 ただでさえ時間がない上に、歩きにくくて速度が出にくいというのに。
 そんな私のイライラをわかっているのかいないのか、そいつが私の方を見て慌てて目を伏せる。
「ご、ごめんなさい……」
「…………っ」
 非常にイライラする。普段なら思いっきり怒鳴りつけていたかもしれない。
 けど、いまの私たちの状況でそれはできなかった。
 私は苛立つ気分をなんとか腹の底に堪え、そいつと組んだ腕を引っ張って先へと促す。私が先に進もうとすると、こいつとの歩幅の差があって二人で一緒に首に巻いているマフラーで首が締まってしまう。
 そもそも、それがなくても、いまこいつと離れるわけにはいかない。
 私は自分の首に巻きついている首輪を引っ張る。それは私の首に薄く食い込んだ状態で、緩めることも外すこともできなくされていた。指先まで自由だったけど、首輪そのものに南京錠がついていてはどれほど自由でも外せない。
 この首輪にはセンサーが埋め込まれていて、同じ首輪を着けられているそいつと離れれば離れるほど大きな音を立てるように設定されていた。大きな音を立てれば、当然人の注目を浴びる。普段ならそこまで気にしないけど、いまはどうしても人の注目を浴びたくない。

 なぜなら、私もそいつも……裸の上にコートを一枚だけ着た、あられもない姿だったからだ。

 仲の悪いそいつとどうしてそんな状況になったのか……私にも正直詳しい理由はわかっていない。
 わかっているのは、いまはこいつと協力して、なんとか自分たちの持ち物を取り戻さなければならないということだ。
 そのために、露出狂みたいな格好で街中をうろつかされているんだから……まったくたまったものではない。
 私はこの『ゲーム』を仕掛けてきた正体不明の存在に、心の中で盛大に呪詛の言葉を吐き出した。

繋がれたふたり 2

 私、相沢紅葉とそいつ、飯島咲来の関係は、よくある虐めっ子と虐められっ子……というわけではない、と思う。
 なんだかんだ私が怒鳴りつけることはあったけど、それはそいつの作業がトロくさすぎただけで、いわれなき暴力を振るった覚えは一度もない。自分でいうのもなんだけど、勝気な私と弱気なそいつでは相性が悪すぎるだけ。
 相沢と飯島で出席番号が近く、一緒に日直とかある機会が定期的になければ、そもそも関わろうともしていなかったと思う。何度か一緒に日直をして、そのたびそいつの作業の遅さにイライラして、そんなことがあって飯島の方も私に対してビクビクするようになって、その卑屈な態度がさらに私を苛立たせて……みたいな悪循環が続いていて。
 そんな、ある日のことだった。


 急に肩を揺さぶられて、私は目を覚ました。
(う……なに……?)
 妙に頭が痛い。まるで深い眠りの中から無理やり起こされた時のように。
 私はけだるい体をなんとか動かし、閉じていた瞼を開いた。
 すると、目の前に私の肩に手を伸ばして揺さぶっている飯島咲来がいた。その気弱な顔立ちに目に涙を浮かべていて、余計に情けない顔つきになっている。少し頬が赤くなっているのが妙に気になった。
 飯島はなぜか薄手のコートの胸元を開いた手で握りしめていた。しかも、その首には……やけに目立つ、赤い首輪のようなものを巻いていた。
 そいつの背後には、見たことがあるようなないような不思議な無機質なタイル張りの壁と、大きな横開きのドアがある。
「あ、相沢さん……起きた……?」
 ぼそぼそと蚊の鳴くような声で飯島が声をかけてくる。反射的にイラッとしつつも、答えようとした。
 けど、それはできなかった。
「……ぁう………っ!?」
 私の口が、分厚い何かで覆われていたからだ。反射的に口に手を当てようとして、その手が分厚い革の感触を伝えてくる。
(なにこれっ)
 それは私の顔の下半分を覆っていて、口を閉じた状態で固定してしまっていた。手を後ろに回してみると、ちゃりちゃりとカギのようなものに指先が触れる。
 その過程で気づいた。
(なんで私、裸なの!?)
 いつのまにか来ていた服が下着も含めて全部脱がされていて、私は全裸だった。口枷の他には、飯島が身に着けているのと同じと思われる首輪が首に巻かれている。靴下と靴だけは残っていた。
 その状態で、私はトイレの便座の蓋の上に座らされていた。座っているのが便座であることに気づいた時点で、自分がいる場所の見当もついた。どうやら、駅などによくある車椅子が入れる障がい者用トイレに私たちはいるみたい。
 どうしてこんな格好にされているのか、どうしてこんな場所にいるのか、どうしてこいつが一緒にいるのか。
 飯島を問い詰めようとしたら、飯島は私の目の前に手紙らしきものを突き付けてきた。
「そ、その……これ、が……っ」
 私はとりあえず自分の体を片手で隠しつつ、もう片方の手でそれを受け取った。
 そこにはパソコンで打ち出したと思わるフォントで何かが書いてあった。

繋がれたふたり 3

「 突然ですが、あなたたちにはゲームに参加していただきます。
  簡単な露出ゲームです。ふたりで協力して、服と持ち物を取り戻しましょう!
  警察には駆け込まない方がいいでしょう。同封した写真は他にもたくさんあります。

  まずは装備品を確認し、目的地Aに向かってください!    byゲームマスター 」


 わたしはその手紙を読んで、目がくらむほどの怒りを覚えた。
(なによ、これ……っ)
 あまりにも自分勝手な要求に、信じがたい要求。そもそも、露出ゲームというのはなんなのか。
 いろんなことが頭の中で巡って、こみあげてくる怒りのせいで思考がまとまらない。
 手紙にはホッチキスで写真が留められていて、そこにはわたしと飯島の全裸が映っていた。しかも、ご丁寧に飯島と絡み合うような、わたしにとっては二重三重に嫌な構図だ。これじゃあまるでわたしとこいつが恋人同士に見える。
「……っ」
 ぎろりと飯島の方を睨むと、飯島はびくりと大げさに体を震わせ、わたしから一歩離れる。
「わ、私もどうしてこうなってるのかよくわからなくて……」
 そんなことはわかっている。おどおどとしたしゃべり方がますます勘に触った。
 八つ当たりに近い感情で睨んでいると、飯島はそれから逃れるように部屋の隅におかれていた紙袋を手に取る。
「こ、これ……たぶんこれ、が、装備」
 紙袋の中には、わたし用と思われるコートと、なぜか長めのマフラーが入っていた。それに、いかにもな白い紙が覗いている茶色い封筒……。
 わたしはとりあえず飯島から紙袋を奪って、コートを身に着ける。裸の上にコートなんて着たことがない。違和感がひどかった。しかも、飯島のコートもそうなのだけど、どうやら与えられたコートは男性用のものらしかった。いかにもなデザインが、わたしたちが着ていることに違和感しかない。
 おそらくひとつしかないマフラーは首元を隠せということなのだろう。ひとつしかないということに嫌な予感しかしないけど……。
 わたしは紙袋の底から茶封筒を取り出した。それは思ったよりも重い。中にちょっとしたものが入っているようだった。とりあえず、先に紙を取り出した。
(地図……?)
 それを広げてみると、どうやらわたしたちの学校がよく使う駅が中心になった地図のようだった。どうやらこの駅のトイレにわたしたちはいるらしい。地図の上には一か所だけ印が書き込まれていた。
(ここが目的地Aってことかしら。ここまでいけってこと?)
 それを確認してから、わたしは封筒を逆さにして入っていた小物を取り出す。出てきたのは、大きな腕時計だった。裸に向かれたわたしたちは時間をする術もないから、これはありがたかった。
(7時……? うそでしょ。この時間、利用者めちゃくちゃ多いじゃない!)
 部活帰りの友達に遭遇してしまう可能性が高い。しばらくまっていればいいのかもしれないけど……それをゲームマスターとやらが許してくれるとは思えなかった。
 案の定、まるでわたしがすべての装備品を確認したのを見計らったとしか思えないタイミングで、耳元で突然声がした。

繋がれたふたり 4

『ヤア、装備品ハ確認出来タカナ?』
 機械で作ったと思われる不自然な音声が響く。
 どこから音がしているのかと周囲を見渡してみるけど、それらしい機械はどこにもない。
 するとその動きをあざ笑うかのように笑い声がした。
『アハハ、探シテモ無駄ダヨ。声ハ首輪カラ出ルヨウニナッテル。骨伝導ッテワカルカイ? キミタチニシカ聞コエナイヨ』
 飯島の方を見ると、どうやら飯島も同じ声を聴いているらしく、耳を抑えて不安げな顔をしていた。
『サテ、時間ガナイカラ、サッサト進メヨウカ。ソノ前ニ注意事項ヲ伝エテオクヨ。警察ニハ行カナイヨウニ、トイウノハモウワカッテクレテルネ?』
 こちらの行動を完全に見ているというわけではないようだった。さっきまでそれを見ていたんだから、本当に時間を見計らって声を飛ばしてきているんだろう。
『次ニ注意スルベキナノハ、キミタチ二人ハアマリ離レテハイケナイ、トイウコトダ』
 離れてはいけない……? わたしは思わず飯島を見る。飯島もわたしを見ていて、目線が合うとすぐに目を伏せてしまった。イライラする。
『キミタチノ首輪ニハ、大キナ音ヲ発スル装置ガ仕掛ケテアル。ダカラアマリ離レルト……』
 声の主が何かをしたのだろう。急にわたしと飯島の首輪からビー、ビー、という耳障りな音がし始めた。その音は外まで漏れ出てしまいそうで、焦ったけど、どうしようもできない。
『二人ガ傍ニイレバイルホド、音ハ小サクナッテイクヨ。ソノ加減ハ自分タチデ確カメテクレ』
 わたしは仕方なく、飯島に近づいた。反射的にだろうけど、離れようとする飯島の腕を掴んで、逃げられないようにする。
「ぅーっ、っっ!」
 口枷がなければ怒鳴りつけていたところだ。
 近くに寄ったからか、首輪から発される音が急速に小さくなる。けど、中々鳴りやむところまでいかなかった。さっきまでに比べれば全然大きくない音量だけど、確実に気になる大きさだ。これじゃあ、街中を歩くことなんてできない。
 わたしは仕方なく、飯島を引っ張って傍に近づける。大体30センチくらい……というところで、音がやんだ。
(うそでしょ……!? こんなに近くにいないといけないの?)
 恋人ならこれくらい密着するかもしれないけど、わたしと飯島はもちろんそんな間柄じゃない。
 そんな距離を強制する首輪に苛立ちしかない。
 協力しなければならないという言葉の意味がようやくつかめてきた。どうしてこんなことを仕掛けてくるのかその理由まではわからないけど、いずれにしても飯島と離れたくても離れられない、最悪の状況であるということだけはわかる。
『把握ハ出来タカイ? ソレデハソロソロゲームヲ始メルトシヨウカ』
 機械音声ながらも面白そうに声が告げる。

繋がれたふたり 5

「マズハ五分以内ニソノ場所カラ出テ、目的地Aニ向カウンダ。チナミニ、君達ニハ発信器ガツイテルカラネ。健闘ヲ祈ルヨ」
 最後まで勝手なことを捲し立て、声は途切れた。
 わたしは苛立ちを堪えて、とりあえず飯島を押し退けて紙袋の残った中身を取る。その際、飯島と三十センチ以上離れてしまい、首輪のブザーが鳴り始めた。
(ああ、もう!)
 離れられないようにいまいましく思いながら、飯島を引っ張って傍に寄らせる。
 飯島はされるがまま、不安げな顔で私を見ていた。ビクビクといった擬音が響いてきそうなほど、あからさまにわたしに対してなのか状況に対してなのか怯えている。
「ど、どうしよう相沢さん……」
(どうしようじゃないわよバカ!)
 そんな想いを込めて飯島を睨み付けた。
「ひっ……」
 怯えて逃げようとする飯島の首根っこを掴んで、無理やり傍に寄せる。
(とにかく、このマフラーを使って……)
 わたしがつけられている口元まで覆うマスクは明らかに遠目から見ても不自然だ。マフラーでごまかすしかない。問題は、飯島の方の首輪も相当に目立つということだった。
(人に気づかれちゃいけない……ってのは大前提だし……仕方ないわね)
 マフラーはひとつしかない。離れて行動することができない。それらを加味して考えると、取れる方法はひとつだけだった。
 わたしはマフラーを使って、自分と飯島の首をいっしょくたにまとめる。ベタな恋人が冬にやるみたいな、方法だ。幸いわたしと飯島はそこまで身長に差がないので、こうしていても問題なく動ける。
 だけど女同士でこれは相当に目立つ。仲の良い友達同士だってこんな風にして歩いたりはしないだろう。
(けど……これしかない……)
 わたしは観念して、動くことにした。五分以上ここにとどまっていたら、ゲームマスターとかいうあの男がなにをするかわからない。最悪、首輪につけられたブザーが鳴り響くことになるかもしれない。
 一つ問題があるとすれば、わたしは口を塞がれているため、飯島と意思を交わす手段がないということだ。仲のいい友達相手ならある程度身振り手振りで意思を伝える自信はあるけど、こいつ相手だとそれがまったくない。
(でも、やるしかない……)
 最悪無理やりにでも引っ張って、誘導するしかない。
 そう思い、わたしはとにかくまずはこの場所から出るべく、トイレの外の様子をうかがった。ざわざわと人が行き交う音がしている。
(この中に、でていかなくちゃいけないの……?)
 どくん、どくんと心臓が強く響き始める。こんな姿を見られるかもしれないという恐怖と羞恥で体が震えてくる。それは飯島も同じみたいで、必然的にひっつている体から飯島の震えが伝わってきていた。わたしの震えもこいつに伝わっているのかと思うと、平静ではいられない。
(ええい!)
 下手にゆっくり開けるとかえって目立つと考えたわたしは、ある程度の勢いを持ってトイレの扉を開いた。そして、躊躇する飯島を半ば無理やり連行するようにして、外へと歩き出す。
 明らかに不審な状態のわたしたちを、たまたまトイレに入るところだったらしい、女の人がちらりと見てきたのがわかって、いたたまれない気持ちになる。好きでこんな格好をしているんじゃないと弁明したい。
 とにかく何か関わって来られる前に、わたしと飯島はその場を離れようとした。
 わたしたちが、進もうとしたその方向から。

 見知った顔のクラスメイトたちがこちらに向いて歩いてきていた。


~繋がれたふたり その2に続く~

繋がれたふたり 『ゲーム開始』 まとめ

仲の悪い二人が強制的にペアで露出させられる話です。
続きを読むからどうぞ。
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