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黎明媚態

露出系、羞恥系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。
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サイト紹介:『のーのー丸』

今日ご紹介するのは、露出・羞恥系の作品を数多く手掛けておられる、商業作家のきあい猫先生のサイト『のーのー丸』です。

きあい猫先生は、数多くの露出・羞恥系の漫画を描いておられる人で、露出・羞恥好きなら一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
スカトロ成分も多く含むので人は選びますが、この人の作品はなんと言っても露出時の羞恥だとかそういったことをきちんと描いてくださるので、露出・羞恥好きには溜まりません。また、恥ずかしがりつつもやってることがかなり過激なのもいい感じです。
アイデアも豊富で、段ボール箱に男女が入ったまま校内中を連れ回す話だとか、サイトの方に掲載されている『粗大グソ』とか、非常にそそられる物が多数あります。

k-cat01.jpg

露出・羞恥好きの方は一度訪れてみて損はないと思います。

PIXIVの方で作品公開しました

といっても小説じゃありません。
3Dカスタム少女のSS(スクリーンショット)です。

一応露出系ではあります。
[ 2013/07/30 23:40 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

今日はちょっと目次を弄りました。

今日からぼちぼち書いていく予定でしたが、ちょっと予定外の予定が入ったので特に何も書けませんでした。
なので、ブログの目次を弄っておきました。

なんかタイミングを逸したので、今週はピクシブの方でカスタム少女の方のSSをぼちぼち取っていこうと思います。
[ 2013/07/29 20:33 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

PIXIVの方で作品公開しました

ピクシブの方に露出七つ道具シリーズ『カメラ』を公開しておきました。
なお、多少加筆修正はしていますが、大した変更はありません。
[ 2013/07/28 20:24 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

今日はお休み

姉妹ブログ・黄昏睡蓮の方の作品をピクシブに公開しました。
明日はこちらの露出七つ道具シリーズ『カメラ』をアップしようと思ってます。
[ 2013/07/27 19:16 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

露出七つ道具『カメラ』5

 目的の場所へと向かう車内で、男は私にフード付きのポンチョと、サングラスを渡してきた。
「ああ、あと髪型もちょっといつもとは違うものにしておきましょうか。どういう髪型にするのかはあなたの自由でかまいませんよ」
「……いまさら身バレ防止って……遅くない?」
 させてくれること自体に不満があるわけじゃないけど、いままでの撮影はほとんど素顔を晒したまま行っていた。はっきり言って今更感がある。
 私の追求に対して、男は笑って何も答えなかった。
 何かひっかかるものを感じたけど、させてくれるというのにしない道はない。私は髪を引っ詰めてまとめ、いつも自分がやらない髪型にしてみた。
 それからフード付きポンチョを羽織り、サングラスを着用する。
 ポンチョは丈がぎりぎり股にかかるかかからないかくらいで、少しでも激しく動いたら見えてしまいそうだった。ポンチョはその性質上裾が大きく広がるため、非常に風通しがよく、下に何も着ていないということが、何も羽織っていない時以上に自覚させられてしまう。
(羞恥心を煽ろうってわけね……こういうことだけはよく考えるんだから)
 私は苛立ちを込めてそう思ったけど、正直男が普段どういう人間でどういうことを考えているのかなんてことはわからない。
 なにせこの男はこういうことをするときだけ私に接触を取りに来て、お互いの仕事などについては一切触れさせようとしないし、触れて来ようとしない。それは男にしてみればこうして私を露出させる時間は普段の時間とは切り離した時間だということなのだろうけど。
 日常とは違う非日常を楽しんでいるようにも感じる。
「さて、着きましたよ」
 そういって男が車を停めたのは、人気のない大きな公園の駐車場だった。昼間はたくさんの子供が集まっているのだろうここも、夜中にはほとんど人がいなくなる。
 男が車から降りるので、私も仕方なくそれに続いた。
「あ、ちょっとそのまま」
 男は車の側に立っている私を何枚か写真に収める。何に使うつもりなのかは聴きたくもない。満足したように頷いた彼は、そのまま公園の奥へと向かって歩き出した。
「こっちです」
 大きな広場に行くと、そこには夜中にしてはたくさんの人がたむろしていた。異様な空気に思わず足が竦む。
(まさか……不良とかにまわさせるつもり?)
 あながちそれが間違いではないのではないかと思うほど、その場にいる人たちの気配は異常だった。明らかに現れた私たちの方を見ている。
 実際のところ、いいのか悪いのか、私の想像は間違っていた。
「みなさん、ようこそお集まりくださいました!」
 いきなり男がそう言ったからだ。
「これよりシークレット撮影会を始めたいと思います! みなさん思う存分彼女を取ってあげてください!」
 男が集めた同好の士だとここで私は悟った。一斉に集まっていた者たちがカメラを取り出し、私を撮影してくる。身バレを防ごうとしたのはこのためかと私は察した。男自身が取った写真ならば、いくらでも修正を利かせられるし、本当にまずい写真は出さずにいることも出来る。けど、こんな風に不特定多数の人に撮られてしまうと、その写真を好き勝手に使われ、結果として日常生活に支障を来すことになりかねない。
 それを防ぐための身バレ防止策なのだ。
 私が四方八方から撮られる感覚に硬直していると、男がこっそり耳打ちしてきた。
「ほら、早くみなさんに挨拶しなさい。素人上がりと説明していますので、上手く挨拶する必要はありませんが、ちゃんとみなさんを満足させないと写真がどんな風に使われても知りませんよ」
 おそらく一応取り決めのようなものは定めているのだろう。ただし、それがちゃんと守られるかどうかは、私が彼らを満足させられたかどうかに寄る、というわけだ。
 それを悟った私は、恥ずかしさを堪えて、満足してもらえるような方法を考える。
 結局、私はポンチョの裾をめくりあげ、下が裸であることを示しながら挨拶を始めた。カメラのシャッター音がうるさい。
「わっ、わたしは……み、みられて、興奮するへんたい、ですっ……ふぁっ、その、はずかしい、ですけど……がんばり、ます……っ、うあっ」
 膝がガクガク震える。これほどたくさんの人に醜態を晒してしまったのは初めてではないけど、今回は皆私を見るために来ている人たちだ。その視線の強さは前回の比ではなかった。さらに今回は視線だけじゃなくカメラという機械で今度半永久的に残る形で私の体を記録されているのだ。
 そういったことを考えると、冷静ではいられない。
「うぉぉ……早速濡れてるぜ……っ」
 そんな声が聞こえて来て、私は驚愕した。確かに、太股辺りを何かが垂れて伝っていく感触がある。
「ひゃっ!」
 思わず裾を降ろしてしまうと、その挙動が逆によかったのか、フラッシュがたかれまくった。夜の公園で人家から離れていて人気もないとはいえ、そんな激しい光が瞬けば遠くからでも異常に気づかれるだろう。もしもそれで全く関係ない人がやってきてしまったらどうするのだろうか。わたしは露出のドキドキだけではなく、別の意味でもドキドキしながら黙って撮影され続けていた。
「もう一度裾めくり上げて!」
「その場でちょっと回転してみて!」
「上半身をちょっと倒してお尻丸出しに!」
「ブリッジとか出来る? やってみて!」
「そっちのオブジェに足を引っかけて立ったまま足を全開にして!」
「もうポンチョ脱げ!」
「おっぱいを強調して! 腕で寄せて!」
「まんこを指で開いてこっちに見せろ!」
「立ったまま放尿して!」
「しゃがんで目線こっちに!」
「寝転がって両膝を抱えてみて! もちろん大開帳で!」
 その後も色々な指示は続き、精神的にも肉体的にも疲れた時点でようやく彼らは満足したようだった。
「いやー、撮った撮った。かなりでかい容量準備したんだけどな」
「私なんて12Gのメモリがあっさり満杯になっちゃいましたよ」
「反応が初々しくて楽しかったな! やっぱり露出はこうじゃねえとな!」
「最近のAV嬢は堂々としすぎなんだよなぁ……」
「恥じらいって大事だね」
 勝手なことをぶつくさいいながらカメラマンたちは撤収していく。
 主催した男が大満足と言わんばかりの態度で、私に近づいてきた。
「いやぁ、ご苦労様でした。おかげさまでみんな大満足してくれたみたいですよ。次のイベントも考えなくてはね」
「…………大満足しているのはあなたでしょうが」
 私は早い段階で脱がされたポンチョを羽織りながら、恨みを込めた目で男を睨んだ。男は飄々とした様子で全く堪えていない様子だったけど。
「私はもちろん主催者として大満足ですけどね。けど、あなただってそれなりに楽しんでいたようじゃないですか」
 男が笑いながら私の秘部に手を這わせると、そこはぐちゃりと嫌な水音を立てた。
 私は頬が熱くなるのを感じて、男の手を振り払う。
「よ、余計なお世話よ! 散々見られたんだから仕方ないでしょ!?」
「ええ、仕方ありませんね。人の視線を全身に浴びて濡れない露出狂はいませんからね」
 それは暗に私のことを露出狂だと断じていた。
 普通の女性であれば、見られただけで濡れることはないだろうと。
 そしてそれは、私も自覚していた。

 どうあがいても私は普通ではいられないのだと、突きつけられた気分だった。


~露出七つ道具 『カメラ』 終わり~

露出七つ道具『カメラ』4

 カメラという道具をいまほど恨めしく思ったことはない。
 私は男からいきなりとんできたメールを前に、そう感じていた。
『三分以内にベランダで裸になって、自分撮りしてその写真を私に送ること』
 ようやく男がいなくなって平和になったと思ったらこれだ。
 三分は短い。私は急いでベランダへと向かった。幸いうちのマンションは目の前に別の建物がないから、変に体を乗り出しでもしない限りは見られることはないはずだった。
 携帯を持ったままベランダに出ると、いきなり夜風が吹き付けてきた。風に髪がなびいて外に出たのだという実感が強くなる。とりあえず携帯を置き、急いで服を脱ぎ始める。
 あっという間に全裸になった後、ベランダだということがわかるように背景を入れつつ、撮影した。撮影音がやけに大きく響いて、思わず鼓動が速くなる。胸を押さえながらその写真を男に送る。
 私はベランダでしゃがみ込んで男の返信を待った。オーケーをもらうまで何度もやり直ししなければならないのだ。
 やがて帰ってきたメールには「よく出来ました」と書かれていた。

 そんな風に携帯カメラを使った一種の調教は、その後も続いた。
 外を歩いているとき、いきなり『十分以内にノーパンであることがわかる写真を送れ』とか、『二十分以内に公園のトイレで全裸になってトイレの裏手に回り写真を撮れ』とか、『三十分以内に外で放尿している写真を撮れ』だとか。
 とにかく私を辱めるような内容の写真を撮るように指示を出してくる。幸い相手にもこちらの生活を破壊するようなつもりはないというのが幸いだった。こちらの仕事中にはそういうメールは飛ばしてこない。
 ただ、いつでもいいという条件ではあったけど、『仕事場でオナニーしている写真』だとか『ノーパンで通勤して証拠写真を撮ること』とか『露出行為をしている写真を仕事場のどこかに隠すこと』だとかいったものは出されていた。
 配慮するとはいってもあくまで最低限だと言われているようで、私としてはあまり嬉しい話ではなかった。
 そして休日にはまた男に連れ出され、露出行為をさせられるのだ。

 大きなカメラを構えた男は私を遠慮なしに撮っている。
 私は周囲の気配を探るのでいっぱいいっぱいだった。
「ね、ねえ……まだ撮るの?」
「もう少しそのままじっとしていなさい」
 私が恥ずかしがっていることはわかっているくせに、男は淡々と命令を下し、さらに写真を撮る。私は男に指定されたポーズのまま動けず、死にたいほど恥ずかしかった。
「なかなかいい絵が撮れていますよ」
 男はそういって少し高い位置にいる私にむかって微笑む。
 そんなことをされたって私は全く嬉しくないのだけど。
 私はいま、公園の噴水にいた。ここの噴水はもうずいぶん前に水が出なくなってしまったらしく、いまでは寂れた感覚もある。ただ、円形になっている台座の上に乗ると、まるで何かのステージのようで、そこで私はポーズを取らされていた。もちろんアイドルがとるような普通のポーズじゃない腰を落としてしゃがみ込み、両足を開いてM字開脚の姿勢を取り、両手はラビアを左右から引っ張って強調する。
 男曰く『小便小僧ならぬ小便小娘』だそうだ。アホかと思ったけど、そんなアホの言うことを聴くしかない私の方がもっとバカなので何も言えない。
 真正面や左右、後ろとさんざん写真を撮られた後、ようやく解放される。
「では次行きましょう」
 今度はどこにいくつもりなんだろう。私は疲れからくるため息をはいた。


~続く~

露出七つ道具『カメラ』3

 男が編集して目線などを隠した写真もアップし、露出報告は終わった。
 その途中で閲覧者から書き込まれた中には、次の報告を望む声が多数ある。
「お疲れ様でした。これで今日の露出は終了ですね」
 満足げにデータを保存する男は、楽しそうだった。こちらの気も知らないで。
「……ねえ、いつまでこんなことを続けるつもりなの?」
 私がそう男に問いかけると、男はむしろ意外だという表情を浮かべた。
「え? 止めてほしいんですか?」
 そのまるで私が望んでいることのようにいう男に、怒りがこみ上げる。
「そんのっ、当たり前じゃない!」
 思わず、脅迫されていることも忘れてそう声を荒げていた。脅迫されて嬉しく思っているわけがない。続けて欲しいなんて、そんな。
 男は憎たらしいほどに余裕だった。
「……本当に?」
 茶化して来る様子もなく、ただ静かにそう問いかけてくる。
 私は反射的に応えようとして、なぜか一拍の間が生じた。
「……っ、あ、たりまえよ!」
 そんな私の様子を見ながら、男はくすりと笑っていた。
「そうですか。まあ、写真がある以上は仕方ないですからね。言うことを聞いて、また露出行為をして、それを撮影するとしましょう。ええ、私に脅迫されているのだから仕方ないのですよ」
 まるで、本当は露出したがっている私に対し、逃げ道を作ろうというかのような。
 そんな押しつけがましい悪意を感じた。
「っ、わかったわよ! もう終りなんだったら、さっさと出て行って!」
 私は自分の身体を両腕を使って隠しながら、そう怒鳴った。
 男はあくまでも楽しそうに部屋を出ていく。
「はいはい。それじゃあまた時間を見て次の命令を送りますので。それではその時まで御機嫌よう」
 男は最後まで自分勝手なことを厭味ったらしく言って、出て行った。
 私は男が出て行った後、とりあえず早く服を着ることにした。


~続く~

露出七つ道具『カメラ』2

 車は何事もなく、マンションの駐車場に入った。
「さ、降りますよ」
「……服は?」
「毛布を羽織っていれば問題ないでしょう。どうせすぐ部屋に入るんですし。ああ、でもロビーから入ると危ないので裏側から入ってくださいね」
 私に拒否権はない。もし万が一他の住民に見つかったらどうするんだと言いたかったけど、あくまで私に拒否権はない。
 大人しく車から降りて、急いで裏側に向かった。カツカツと足音が大きく響いて、気付かれてしまいそうで、胸がドキドキした。毛布を羽織っていれば確かに周りからは私が裸であるとはわからないかもしれないけど、そんな格好でマンションの廊下を歩いているのは不自然過ぎる。それでも、肌を隠すものがあるというだけで、心理的にはずいぶん楽だった。
 普段あまり使われない階段を昇って自分達の部屋がある階まで上がる。エレベーターであがってきた男が鍵を開けて、私の部屋に入る。それを確認して、暫く時間を置き、急いで私の部屋に滑り込んだ。
「……ふぅ」
 玄関のカギをかけて、一息。そこでストロボの光が当てられた。思わず目を瞑る。
 見れば、ゴツいカメラを構えた男がニコニコと笑って立っていた。
「うん、いまのはいい感じの表情でしたよ。毛布の隙間から肌もほどよく見えてましたし……『露出狂の帰宅』って題名で使いましょう」
「…………勝手にすれば」
 私はそう応えるのが精一杯だった。そんなささやかな抵抗も男にとっては意味のないもので、益々楽しませるものだとわかってはいるのだけど。
 男は勝手にリビングの方に入っていく。
 私に拒否権はない。自分のテリトリーに土足で入られるような不快感があったけど、どうしようもない。
 男はリビングに設置されたパソコンを立ち上げた。そのデスクトップの画像は当然私の露出写真だ。このパソコンも私の物だったのだけど、いまじゃ男の手で勝手にカスタマイズされている。
「さて……ああ、ほら見てください。さっきのいまでこんなに応援メッセージが書き込まれていますよ」
 パソコンの画面を示して男は笑う。私はそこに表示されている数時間前の私の書き込みに対し、たくさんの返信が来ているのを見た。
 『露出頑張ってください!』『画像うp希望』『↑にわか乙。いつもしてくれてるじゃん。今日も期待!』『彼氏さんいーなー。俺も時価でみてえ!』『時価ww まあ、お金を払ってもいいというのは同意。動画は撮らないの?』『恥じらいの表情が溜まんねぇんだよな』『この変態どもめ!』『お前モナー』
 この掲示板は、男に脅迫されて露出するようになってから、作った掲示板だった。そこには私の露出行為を報告するという体で色んな写真をアップしている。もちろん個人の特定は出来ないように顔にはモザイクがかかっているけど、本人である私にはそれが私だと明らかにわかってしまう。
 全世界に向けて露出しているような感覚だった。
 男は私が羽織っていた毛布を剥ぎ取り、全裸にするとそのパソコンの前に座らせた。
「さぁ、今日も露出報告と行きましょう」
 露出する前にこの掲示板に宣言し、露出した後にも報告する。それは全て自分の手でさせられていた。羞恥心を煽るためのことだとわかってはいるのだけど、悔しくて仕方なかった。
「内容はいつも通りで。頑張って書いてください」
「……わかったわよ」
 男は細かい内容までは指示してこない。ただ自ら望んで露出をしている風に書けというだけだ。
 私に内容を考えさせ、その手で書かせることに意味があるのだろう。
 私は屈辱を噛み締めながらも、言われるがまま書き込みを始めた。
『いま、家に帰ってきました! 今日のメインは歩道橋の上での露出でした。通り過ぎていくドライバー達に見られちゃったと思うと、いまでも――』
 露出行為の報告をしながら、私はみじめな気持ちで一杯だった。


~続く~

露出七つ道具『カメラ』1

 カシャリ、カシャチと思っていたよりも遙かに大きなシャッター音が鳴り響く。
 その音が他の人に聞こえてしまわないか、それだけが心配だった。
「よし、そこで止まってください」
 丁寧な言葉とは裏腹に、そこには絶対に逆らうことを許さない強さがあった。
「……! こ、ここで……?」
「そう。コートを脱いでこっちに渡してください」
 私はなんとか思い直してもらえないかと思ったけど、彼は有無を言わさない調子で求めてくる。
 私は観念してコートを肩から滑り落とした。コートの下には何も身につけていなかったので、あっという間に私は全裸になってしまう。私が差し出したコートを彼は受け取り、軽く丸めて紙袋に突っ込んだ。
「それでは背筋を伸ばして立ったまま、しばらくそのままでいてください。誰かが来たら、私の方に来てもいいです」
「そ、そんな……それじゃあ絶対見れちゃう……!」
「みせるんですよ。当たり前でしょう? なんのためにこんな遠いところまで来たと思ってるんですか。もし見られる前に逃げたら今度はマンションの近くでやりますからね」
 男はカメラで写真を撮りながら徐々に離れていく。

 私はその場所――とある大きな歩道橋の上に一人取り残された。

 私は体を隠したくなるのを必死に堪えながら、なんでこんなことになってしまったのか、そもそものことを思い返す。
 そもそもは私が露出行為にハマってしまったことが原因だった。その結果、私の家の隣に住む男の人に弱みを握られる羽目になった。彼は私の元彼――そもそも私に変態性癖を植え付けた全ての元凶――に声をかけられていたこともあったようで、その時は面倒を嫌って断っていたらしい。もしもそうしなければ元彼と一緒になって私を責めていたかもしれず、それは実にぞっとしない話だった。
 ともあれ、元彼が死んでしまったことも彼は知っていて、私のうかつさもあって、男はまんまと元彼の後釜に入り込んだ。
 そしていま。
 私は男に言われるがまま、露出プレイを行っている。
 その全ては彼の持つカメラによって撮影されていて、私はどんどん逃げられなくなるのを感じていた。いや、本当は警察に訴えればなんとかなるのかもしれない。けど。
 私のものではないヒールの音がその場に響いた。
 思考に没頭していた私は、その人が近づいてきていることに全く気づかなかった。
(や、やばいやばいやばい!)
 もうかなり近づかれている。いくら夜の暗闇とはいえ、向こうからはこちらが全裸であることは丸わかりだろう。騒がれていないだけいいのか、どちらにせよこのままではまずい。
 私は背後から近づいてくるヒールの音に背中を押されるように、急いで逃げ始めた。
 逃げ初めてから、私は自分の迂闊さに気づく。背後から聞こえてきたその人は、私と向かう方向が当然同じだ。それはつまり、私が歩いても彼女のとの距離は開かない。私は彼女に対して裸をずっと晒しながら歩かなければならないということだった。
(いっそやりすごしてから行けばよかった……!)
 どんな風に見られているのか想像すると、それだけで気絶しそうなほど恥ずかしくなる。
 高いヒールの靴が大きな音を立てる。その靴は歩きづらく、端って逃げるということも出来ない。
(ああ……もう、最悪……んっ)
 階段を転ばないように慎重に降りる。カツンカツンと足音が必要以上に大きく響き、私は恥ずかしさ極まりなかった。
 ようやく歩道橋から降りたけど、今度は彼の姿が見えない。
(うそっ、どこにいるの……!)
 私は大慌てで周囲を見渡す。その際、思わず背後も振り返ってしまい、歩道橋を降りてきていた女性と目があった。
 あからさまな侮蔑の視線。変態に対する嫌悪の念が強烈な衝撃になって私に降りかかる。
 私は心臓を鷲掴みにされたような衝撃を感じつつ、とにかくその場から逃げることを優先した。歩き出してしばらくして、見覚えのある軽自動車が停まっているのを見つける。その車内から彼が手招いていた。
 私は大急ぎでその助手席に滑り込む。
「ちょっと焦りましたよ。まさかあんなに近づかれるまで逃げないとは……やはり変態さんは違いますね」
「……っ、ちょっと、上の空になってただけです!」
「普通、露出中に上の空になれませんよ?」
「う……っ」
 言われた通りだったので何も言い返せなかった。
「まあ、変態さんの方が都合がいいので何も言いませんよ。ただ、あまりにも下手を打たれるとフォローのしようがないので気をつけてくださいね」
「…………」
 私は何もいえずに黙り込むしかなかった。
「さて、それでは帰りましょうか。今日もいい写真が撮れました」
 彼にとっての良い写真というのは、私にとっての脅迫写真なのだから、私としては全くうれしくない。
 彼は私に毛布一枚だけ渡して体を隠すようにいい、そのまま車を発進させた。


~続く~

PIXIVの方で作品公開しました

ピクシブの方に『全身スーツイベント』を公開しておきました。
なお、多少加筆修正はしていますが、大した変更はありません。
[ 2013/07/21 10:05 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

全身スーツイベント5

「おお、先ほどの新人さんですな。舞台の上ではわかりませんでしたが、実に可愛らしい! 俯いておられるのはもったいないですぞ!」
「ど、どうも、ありがとうございます……」
 そのいかにも紳士風な男の人は上機嫌でわたしをそう誉めてくれた。
 けど、男の人の視線が自分に向けられていると思うと、わたしは体を隠す手をどけられなかった。
「えっと……藤原、と申します。今日は友達……友人の、美里の紹介で……」
 恥ずかしいやら緊張するやらでわたしはつっかえつっかえ自己紹介をする。本名を名乗るのは危険じゃないかと思ったけど、会員の選定はきちんとしていると言われると何も言い返せない。実際美里も本名でやってるって話だったし、それを信じることにしていた。
 わたしが自己紹介を続けようとすると、その紳士さんは朗らかに手を横に振った。
「ああ、そんなに固くならなくてもよいですぞ。自由に、楽にはなしてくださればよろしいのですよ。そんなことを気にする者はこの店におりませんからな」
「え、あ、はい……」
「ほら、ご覧なさい」
 そういって紳士が示したテーブルでは、美里が快活に笑いながら大学生くらいの男の人の隣に腰掛け、まるで猫のようにその体を男の人に擦り付けていた。
「……!?」
 行動にもびっくりしたけど、その言葉使いにもびっくりした。
「全く、美里ちゃんは甘えん坊だねぇ」
「ふふふー。だってお兄ちゃんが頼もしいからー。安心するんだものー」
 まるで本当の兄と妹のように、二人はじゃれあっている。逆に本当に兄と妹だったらこんなに仲良くはないかもしれないけど……それは問題じゃない。
 大事なのは、関係性がどうみても客と店員のそれじゃないってことだった。
 あっけに取られていると、紳士さんがおもしろそうに笑ってみせる。
「いやぁ、美里嬢のあれは少々行き過ぎではありますが、ああいう態度を取られたからといって、喜ぶ者はいても怒る者はおりませんぞ」
「そ、そうなんですか……」
 あんなに密着して恥ずかしくないのかな、とわたしは思ってしまう。
「ところで、藤原嬢」
「は、はいっ」
 紳士さんに呼ばれて思わず背筋が伸びた。何を言われるのかとどきどきしてしまう。
 そんな緊張が伝わってしまったのか、紳士さんはわたしを安心させるように笑ってみせる。
「そう構えずともよいですぞ。可能ならば、で構わないのですが……腕で体を隠すのをやめる、というのは可能ですかな?」
 その視線がわたしの腕をなぞる。わたしはそれだけでぞくぞくとするものを感じた。
「……え……あ、ぅ…………」
「頑張ってくださると、私としてはとても嬉しいのですがな……」
「……ぅ、う……」
「初めての方にそうたくさんのことは望みませんぞ。今回に限っていえば、体を隠さず、両腕を後ろに回すだけで構いません」
「……そ、れは」
「この店の会員証に誓って、それ以上は求めないとお約束しましょう」
 わたしは迷っていた。この人達はいわば全身スーツを着た私たちを見に来ているわけであり、それを期待しているわけだ。
 それなのに、わたしがいましているように腕で隠すというのは、その期待を裏切る行為である。あくまで店員という立場で言えば、わたしのやっていることはお客さんに対する裏切り行為なわけである。それを考えれば、紳士さんのいう通り、体を隠すのをやめるのが誠実な行為であるようには思う。
 けれど。
 それ以上にこの格好が恥ずかしくて、その姿を晒したくないと考えるのも、わたしの本心なのだった。
「……っ、うー……っ」
 喉が震える。顔が赤くなるのがわかる。きっといまわたしはものすごく赤い顔になっていることだろう。
 わたしが動けないでいる間も、紳士さんはわたしを急かすことなく、自然体で待ってくれていた。その紳士的な態度に、応えなければならないと思う。
「……、が、がんばり……ます……」
 わたしはちゃんと服を着てる。ちょっとえっちぃ感じの、全身スーツだけど、着てることは着てる。そう、スキューバダイビングなんかをしていると思えば……恥ずかしく、ない。
 そう自分自身に言い聞かせて、わたしはゆっくりと両腕を解いて、思い切って腕を背後に回す。体の前面が、全て紳士さんの視界に晒された、はず。わたしは脚が震えて膝が崩れそうになるのをなんとかこらえた。かっと全身が熱くなるのを感じる。
 どんな風に見えているかなんて、想像したくなかった。
 紳士さんはしばらくわたしの体を眺めた後、優しい笑顔で口を開いた。
「美しいですよ。藤原嬢。何ら恥じることのない、美しい肢体です」
 そっと柔らかな声で発された賛辞を受け、わたしは恥ずかしいながらも頑張ったかいはあったかな、と恥ずかしさでうまくまとまらない頭でぼんやりと思った。


 イベント終了後、わたしは控え室で燃え尽きていた。
 最初の紳士さんだけじゃなく、あとのお客さん達もみんな紳士的な人達ばかりだった。それは認める。
 けど、だからといって恥ずかしさがなくなるわけじゃなく、散々羞恥心を煽られて刺激されてわたしは疲れ果てていた。
「藤原さんお疲れっ! いやー、すごいよ! 藤原さん大人気! みんな口々にあたしに『連れてきてくれてありがとう』っていうんだもん! もう鼻が高かったよ!」
「……ああ、そう……」
 嬉しそうなところ美里には悪いけど、わたしはその言葉に応じる余裕がなかった。いろんな意味で疲れ果てていた。
「ママさんからも、また是非にっていわれたんだけど……その話は今度にしよっか」
 断るつもりだったけど、そう美里に言われてしまうと、わたしはそれでいいかと思った。さっさと家に帰って寝たいというのもあったし。
「そうね……早く帰りたいんだけど、美里。この服どうやったら脱げるの?」
「ああ、それなら」
 美里は控え室の一角に置かれていた瓶を手に取った。その中身を片手の上に出しながらわたしに近づいてきたかと思うと、いきなりその手を私の首筋にすり付けてくる。冷たい液体の感覚が首筋をぞわりと襲った。
「ひゃっ!? な、なにす……っ」
 いきなり液体が塗られた部分が熱くなって、それまでぴっちりと肌に張り付いていたスーツが緩む。
「この液体使えば脱げるよ。肩口辺りまでこれで広げればあとは多少強引に脱いでいけばいいから」
 頑張ってね、と美里は言って部屋を出ていった。気を使ってくれたのかもしれない。
 わたしは緩んだ首筋の部分をつかんで、ひっぱってみる。ぐぐっと広がって、脱げそうな気がした。
「えっと……こう、やって……っ」
 肩を抜くようにすくめながら、なんとか抜け出ようとやってみる。
 なんとなく蛇の脱皮のようだと思った。
 何とか両腕を引き抜き、腰までスーツをずりさげる。裸の上半身に当たる室内の空気が鋭敏に感じられた。
(うぅ……もうなんだかなぁ……)
 なんとなく、感覚が研ぎ澄まされているような感じがした。蒸れていたからかもしれない。
 わたしはそのままスーツを脱いでしまおうとして、股間の辺りまでずり下げたとき、異常に気づいた。
「え……?」
 脱ぎかけたスーツと、わたし自身の股間。

 その間を、透明な、液体が、糸を引いていた。

 わたしは決して知識の豊富なほうではないけど、それが何なのか知らない訳じゃない。
「これ……って……」
 気持ちよくなった時に出るはずのもの。それが糸を引いているということは。
「……うそ、でしょ?」
 あの姿で男の人の前に出て、話をして、見られて……感じてしまっていたということになる。
 わたしはしばらく中途半端にスーツを脱ぎかけた状態のまま、動けなかった。

 それは、わたしが見られることで感じてしまった、初めての経験だった。
 
 
~全身スーツイベント 終わり~
 
 

全身スーツイベント4

 そこに立つと店のどこからでも見えるようになっているらしく、普段の簡単なショーや演奏会などではこのステージが活用されるらしかった。
 そのステージの上にはすでに十数人の女の子達が集まっていて、はずかしそうにしている人はいても、わたしのように体を隠そうとしている人はいなかった。そのことから皆ある程度慣れている人達なのだと察する。
「皆お待たせしたわね。そろそろイベントを始めるわよ。あと、今日助っ人に来てくれた藤原さんよ。真面目ないい子だから困ってたら助けてあげてね」
 元気よく女の人達が応える。
「ふ、藤原です。よろしくお願いします」
 とりあえず皆に挨拶をしてから、わたしは美里の手を引く。
「どうしたの?」
「どうしたの、じゃないわよ……! いっぱい人いるじゃないっ。これなら別に人手不足とか……」
「あ、いやいや! 違うんだよほんとに足りなかったの! うちはテーブルが16席あって、このイベントの時は全部の席が埋まるのね? で、藤原さんがOKしてくれなかったら、私を含めて15人しかいなくて、一つのテーブルが確実に余っちゃうの。それってだめじゃない?」
「……そう、かもしれないけど……っていうか、それだとわたし途中でイヤになっても抜けられないじゃない」
「途中で抜けるのはいいの。お客様が加減を間違えて女の子を逃がしちゃったって扱いになるから。でも最初から足りないのは店側の問題でしょ?」
 納得いくような、いかないような。
 でもまあいまさら言っても仕方ないし、ここで話が違うと言って帰れるようならそもそもこんな風に流されてきていない。
 覚悟を決めるしかないみたいだった。
「ほらほら、そこの二人遊んでないで並んで並んで」
 ステージの上で並んでいた人に促されて、わたしと美里は列の端に並ぶ。
 それほど待つという感覚もなく、いきなりステージにスポットライトが当たった。ぱっと体を照らされて思わず両腕で体を守ってしまう。スポットライトの明かりが強くてまるで無数の視線が突き刺さっているような感覚だった。顔をあげられない。
「みなさん、本日はおこしいただきありがとうございます。今宵は心行くまで……」
 ママさんが落ち着いた調子で挨拶を続けている。わたしはその時間が一刻も早く過ぎ去ることを望んでいた。
 挨拶も終盤にさしかかったというところで、わたしの側にママさんがやってきた。
「今日のために、新しい女の子に来てもらっています」
 わたしのことだと思った。店中の視線がわたしに集中するのがわかる。わたしはますます顔があげられなくなった。
「ごらんの通り、まだこの店の雰囲気にも慣れていない子ですので、ご自分のテーブルにこの子が来た際には、ぜひともお手柔らかに、優しくしてあげてくださいませ。……ご挨拶はできそう?」
 わたしはそうママさんにこっそり問いかけられ、慌てて首を横に振った。ここでこうして立っているのだけでも精一杯なのに、何か喋るなんてできそうにない。幸いママさんは強要しなかった。
「ご挨拶は皆さんのテーブルに回った時にさせていただきたいとのことです。……それでは、禁止事項に気をつけて、当イベントをお楽しみください」
 そう言ってママさんが一礼し、他の皆も一礼する。元々俯いていたけど、わたしも慌てて頭を下げた。
 穏やかな拍手が店内に満ちる。
 そしてイベントは始まった。
 
 
~続く~

全身スーツイベント3

 引っ張り出された先は、綺麗なバーのような空間だった。
 あまりこれまでの生活では縁の無かった……映画でよく大人がお酒を飲むシーンで使われていたような、大人びたバーのイメージ。少し暗めに落とされた照明、微かに甘い匂いが立ちこめている。
 広い部屋の各所にはソファや机がが置かれていて、そこにたくさんの人が座っていた。どの人もなんだか落ち着いた感じの人達で特に粗野な人やウルサいひとはいなくて、どの人もただ目の前に置かれたお酒を楽しんでいるという風情だった。
 わたしがそのよく知らない雰囲気に圧倒されている間に、手を引かれてカウンターらしい場所の前に連れていかれた。
「マスターっ、お待たせしました!」
 マスターと呼ばれたカウンターの中にいた人が彼女とそれに連れられてきたわたしを見て優しい笑顔を浮かべる。
「やあ、美里ちゃん。ご苦労様。藤原さんも今日はよろしくね。そのスーツ似合ってるよ」
「え……あ……その……はぁ……」
 わたしは何を言えばいいのかわからなくて、ただマスターの視線から逃れたくて、胸と股間を両腕で隠しながら応じる。そうしていたら、いつのまにか背後に回っていた友達の美里がわたしの両腕を取って隠させないようにする。
「ひっ、み、美里っ」
「隠しちゃだーめ。見えてないから大丈夫だって。ぽっちだって見えてないし」
「そ、そんなこと言ったって……」
 美里の手を外そうとわたしが苦心していると、近くに寄ってきた女の人がいた。
「初々しいですこと」
 朗らかな口調でそういう女の人の格好を見て、わたしは言葉を失った。
 その人は、裸だったからだ。
「ふぇ!?」
「あ、ママさんだー。だいじょーぶだよ、ほらよく見てみて」
「……え?」
 いたずらが成功したような、にこやかな笑みでママさんと呼ばれた女の人は笑っている。
 そう言われてよくよく見直してみると、ママさんは裸じゃなかった。着ているのはわたしたちが着ているのと同じスーツなんだけど、色が肌色なのだ。じっくり見れば裸じゃないことがわかるけど、逆に言えばじっくりみないと裸じゃないことはわからない。
「うふふ。その反応もうぶでいいわね。最初は美里ちゃんもそんな反応だったのに……」
 片手を頬に当ててわざとらしいため息を吐くママさん。美里はくすくすと笑う。
「さすがにもう何度も見てたら慣れますよー」
「そうね。ごめんなさい。別に意地悪をいうつもりはなかったのだけど……」
 ママさんは美里に対してそういってからわたしを改めてみた。思わず背筋が伸びる。
「藤原さん、だったわね? ごめんなさいね驚かせて。この店ではちょっと刺激的な驚きを、がテーマなの。裸かと思うと一瞬どきっとするでしょう?」
「……は、はぁ……確かに、驚きました」
 そういうものだと思わないとやってられない。わたしはよく考えることを放棄した。
 ママさんはわたしに対して仕事内容の説明を始める。
「今回の全身スーツイベントは難しいことは何もしなくていいの。ただ、お客様のテーブルに行って、お酒をお次したり話し相手になったりするだけでいいの」
「……そ、それだけなんですか?」
「ええ。お客様に対しては色々な禁止事項を設けているけど……女の子に触っちゃだめとか素性を探らないとか……女の子の方には禁止事項は一つだけ」
「な、なんでしょう?」
 イヤなことを言われても我慢しろ、とかかなとわたしは思ったけど、ママさんはこともなげにいった。
「逃げないこと。イヤなことはイヤって言っていいし、質問も答えたくないなら答えなくていい。ただ、その場から逃げないこと。向こうは女の子の恥じらう姿を見たいのだから、体を隠すのも質問に答えないのもあり。だけどお客様の前からいなくなっちゃ意味がないからね」
「……な、なるほど」
 そうはいったものの、本当はよくわからなかった。それの何が楽しいのかと思ってしまう。大人ってよくわからない。
 その説明が済んだあと、ママさんに連れられて今度は店の中で一番高いステージのような場所へと連れて行かれた。


~続く~

全身スーツイベント2

「……危険は、ないの?」
「私が何回もやってていまこの通りだよ!」
「イヤな思いをすることは?」
「お客さんは皆会員の人で紳士ばっかりだよ! 変態かもしれないけど紳士だよ!」
「……ちょっと不安になった」
「途中で本気で無理だと思ったら抜けられるように交渉するから! イベント開始時に人数が揃ってないと見窄らしく見えちゃうんだよ!」
「…………うぅ……で、でも、や、やっぱり……」
「私を助けると思って! 藤原さんが大好きなジャンボスペシャルクリーミーパフェの権利譲るから!」
 学校近くのファミレスで、お一人様限定月一回しか注文できない幻のパフェの名前を出された。それは当然のことながら大人気で、その注文権を巡って血を血で洗う大闘争が起きたとか起きなかったとか。
「…………ね」
「え? なになに?」
「今回、だけだからねっ。途中で嫌になったら帰るからね!」
 わたしが半ばやけになってそう叫ぶと、彼女はきらきらと嬉しそうな顔でわたしにとびついてきた。
「わあい! ありがとう藤原さん!」
 あとから思うと、早まったかもしれない。
 けど、そんなに喜んでくれるんならいいか、とも思った。
 
 
 
 
「……ないわー」
 はっきりと経緯を思い出してしまったわたしは、我ながら乗せられた理由にがっくりとうなだれた。お金とパフェって。あまりにもあれすぎて自分ですらびっくりだ。
 こんな裸も同然の格好でお客さんの前に立つのかと思うと、いくらなんでも恥ずかしすぎる。
「やっぱり無理! いまからでもやめて……」
 そう呟いた時だった。
 急に全身がきゅう、と引き締められるような感じがした。
「う……!?」
 いままでも十分ぴっちりしていたはずのそれが、いままで以上に私の体を締め付け始める。わたしは突然生じた変化に驚くばかりだった。
「な、なにこれなんなのこれ……っ、うっ、うぁっ」
 ギチギチという音がしそうなほど着せられたスーツはわたしの体を締め付けてくる。さっきまでの感触はタイツに近かったけど、いまはラバーとかそういう素材の方が近い感覚だった。
 腕や足を曲げるだけでも重労働で、全身スーツの中で汗が滲むのがわかる。
「うわぁああ、なんなのこれ!」
 その叫び声を聞きつけてか、私をこの場所に引っ張ってきた友達がやってきた。
「藤原さん、どうかしたの? ……うわっ、さすが藤原さん! すっごく似合ってるよ!」
「ぜんぜん嬉しくないし! それよりなんなのこれっ、さっきまで柔らかいタイツみたいな感じかと思ったら……急に固くなって……!」
「ああ、それは時間経過と共にラバー素材みたいに固くなる不思議な材質なの。人体に害はないからあんしんしていーよ。実際、私もこうして何度も着てるけどぜんぜん問題ないし」
 彼女はわたしがいま着ているものと同じ素材で色違いのものを着ていた。当然彼女の体のラインは全裸のレベルで露わになっているのだけど、わたしと違って彼女は恥ずかしがる様子はなく、堂々としていた。
「はずかしいと思うからはずかしいんだよ! 一種の……ほら、衣装だと思えばはずかしくないよ!」
「どう考えてもはずかしいよ!」
 さすがにそれは断言できる。この格好ではずかしくないと言い切れるのはおかしい。
「まあ、ほら、結局は慣れだと思うし」
「……慣れたくないなぁ。っていうか慣れないからね!?」
 今日だけの約束だ。もう二度とこんな服を着たくもないから、絶対に今日だけにしようとわたしは心に決める。
 彼女は苦笑いを浮かべながらも、わたしの側に来るとわたしの手を取った。
「とにかく、そろそろイベント開始時間だからいくよー。ほらほら」
「えっ、ちょっと、わたしはもう無理だって!」
「大丈夫大丈夫ー。早くいかなきゃー」
 思いがけず強い力でわたしは控え室から引きずり出された。

 そして、イベントが始まる。


~続く~

全身スーツイベント1

 裸を晒しているような感覚に、顔が熱くなる。
「やっぱりこれ……へんだよぉ……」
 半ば泣きそうになりながらわたしはその服?をつまんだ。それは肌に限りなく張り付くような形でまとわりついているタイツのような性質を持っていて、それが全身を覆っていた。体のラインがはっきりでている、どころかほとんど裸の状態と変わらないレベルの外見になっていた。首から上の部分には何もされてないけど、逆に首から上が普通だから余計になんだか首から下が変な感じがする。
 姿見に写ったわたしはそんな格好だった。
「や、やっぱりむりむり! こんなのを着て人前に出るなんて無理!」
 わたしはこの服を脱げないかどうか試してみたけど、それは全く叶わなかった。そもそも着るという表現を使ったけど、実際これを身につけた方法はスプレーの塗装みたいな感じだったからだ。あれはまるで自分が無着色のプラモデルになったような感覚だった。
 これを脱ごうと思うと、無理矢理破く以外に方法はない。けれど、割と強めに引っ張ったのにそれは全く破ける気配がなかった。
「うう……乗せられるんじゃなかった」
 わたしはこうなってしまった理由を思い返していた。

 そもそもは、この店で働いている友人の勧誘から始まった。

 
 

「アルバイト?」
 学校でその話を振られた時、私は首を傾げてしまった。その子は両手をあわせてわたしを拝んでいて、その澄んだ目でわたしを見つめている。
「そうなの! 今度の土曜日、イベントがあって……そこで働く人を確保してこいって言われちゃってるの! だからお願い、その日だけでいいから……来てほしいの!」
「それを……どうして私に?」
 わたしはまずそれが不思議だった。確かにこの子とわたしは友達だけど、そこまで深い間柄じゃない。むしろ彼女はよくつるんでいる友人が他にいるはずで、こういったお願いを持って行くならそっちが先じゃないかと思った。
 彼女は少し気まずげにいう。
「いや……それが、その、あの二人には断られることがわかってるから……」
「……二人に断られるようなことをわたしに頼むの?」
 何かイヤな感じだ。そう解釈することもできたのでわたしがうろんげな視線を向けると、彼女はますます申し訳なさそうに頭を下げる。
「なんていうか、その……ちょっとあれであれな服を着てもらうことになるから……あの二人は絶対いやがるんだよね……」
「あれであれな服ってなに……?」
 ますます胡散臭い話だ。わたしが半眼になると、彼女はほとんど平伏する勢いだった。
「お願い! 一日だけでいいから! 一日のお給料としては破格だと思うし!」
「……ちなみに何万円?」
 あり得ないことだと思いつつも、わたしはつい聞いてしまった。万なんてそんな額がでるわけない。言ったとしても一万円だろう。
「えっと……10万円+α?」
「……は?」
 何も言えなかった。あり得ない金額に目が眩む。
「基本は10万で、それにプラスして頑張った分だけ」
「……これは罠だ!」
 思わず叫んでしまった。注目を浴びて、慌てて彼女がわたしの口を抑えてくる。
「さ、騒がないで!」
「いや、いやいやありえないでしょなにそれまさか、ちょっとあれって……えっちい仕事なの?」
 言ってて恥ずかしくなってきた。彼女の顔も赤く染まる。
「ちちち、違うよ! それは決してメインじゃないよっ」
「メインじゃないってことは含むんじゃん! やだよ、絶対やだ!」
「写真撮影は厳禁だし、おさわりも厳禁だから大丈夫だってばぁ!」
「やだってば!」
「一日だけだよ!?」
「……うっ」
「一日我慢すればいいんだよ!?」
「……うぅっ」
「一日で翌日からうはうはだよ!?」
「ううぅっ」
 なぜだろう、いかにも危ないってことはわかっているはずなのに、その恐ろしいほどの魔力に抗いきれない。
 それくらい十万円という言葉は魔力を持っていた。
 
 
~続く~

今日はアイデア出しで時間使いました。

シリーズもののネタが上手く出なかったので、短編ネタでまた書こうと思います。
[ 2013/07/15 23:37 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

PIXIVの方で作品公開しました

ピクシブの方に別ジャンル作品の短編を公開しておきました。
明日からは露出・羞恥ジャンルの執筆に戻ろうと思います。

久々に別ジャンル書いたら楽しかったので、また少し経ったら書くかもです。
[ 2013/07/14 21:37 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

明日ピクシブに別ジャンルの作品をアップします。

明日ピクシブに久々に書いた箱詰め物の話をアップします。
明後日からはまたこちらの系統の話を書き出したいと思っています。
[ 2013/07/13 23:47 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

検索系サイトに登録させてもらいました!

検索エンジンに登録させてもらいました!

<Cyber あまてらす>
Cyber あまてらす

検索エンジンに登録させてもらいました!

検索エンジンに登録させてもらいました!

<駄文同盟.com>
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検索系サイトに登録申請させてもらいました!

以下の検索サイトに登録させてもらいました!

<HIMEGURI-NET>
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<夜の交流所>
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検索系サイトに登録させてもらいました!

以下の検索サイトに登録させてもらいました!

<正しいH小説の薦め>
h-novel_200-40a.jpg

PIXIVの方で作品公開しました

ピクシブの方に短編『露出感染』を公開しておきました。
なお、多少加筆修正はしていますが、大した変更はありません。
[ 2013/07/07 20:00 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

今日はお休み

姉妹ブログ・黄昏睡蓮の方の作品をピクシブに公開しました。
明日はこちらの短編『露出感染』をアップしようと思ってます。
[ 2013/07/06 21:28 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

サイト紹介:『黒塚工房』

今日ご紹介するのは、羞恥系の作品を手掛けておられる『黒塚工房』というサイト様です。

検査や診察で少女の体を隅々まで調べる小説、痴漢系の作品を手掛けておられ、その作品数は中々のものです。
二次創作も広く手掛けておられて、まどかマギカやプリキュアなど、有名どころの作品もあります。
作品販売もなさっておられるようなので、興味のある方はぜひどうぞ。

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検査・診察などで少女が辱しめられる小説などに興味のある方はぜひ訪れてみてください。

露出感染5

 屋上は遮るものが何もなくて、その風の通り抜け具合は半端なものじゃない。
 それは裏路地などの少し閉鎖された空間と比べても当たり前の真実で、その開放感と心地よさにはただひたすら気持ちよさだけがある。
 興奮に体を震わせながら私は屋上のフェンスに両手をかけてみた。転落防止は大事だと思うけど、これのせいで若干視界が悪い。風の通り抜けに支障はないからまだいいけど、いつかはもっと開放感のある場所で露出したいものだった。
 私は屋上から見える道路を眺める。何事もないかのように、あくせく人々が歩いていて、少し見上げた先にこんな裸の女の子がいることなんて気づいていないようだった。ちょっとだけ見上げればそれが見えるのに、なんて損をしているのだろう。
「……私を、見て」
 ぽつりと呟く。もちろん声は下まで届かない。
「私……変態の露出狂なの……っ」
 大きく足を開いて秘部を強調しながら、少しだけ大きな声で呟いてみる。どくんどくんと心臓が大きく高鳴った。じわりと熱があそこからわき上がって全身を駆けめぐる。
「……だれかっ、私を見てっ!」
 かなり大きな声で叫ぶ。誰にも届かないのはわかっている。だけどこんな開けた空の下、どうしようもない変態発言をしてしまっているという事実に、私の興奮はどうしようもなく高まってしまうのだ。
「はー、はー、はー……」
 心臓の鼓動が高まりすぎてうるさい。大きく脚と腕を広げているせいで、風があそこや脇の下を撫でていく。こそばゆい。ぞわぞわと快感が頭まで駆けめぐって体が震える。
「っ……!」
 ひときわ強い風が体を打ち、まるで全身をなで回されているような快感に浸された。
「うあっ、あああああああっ」
 生じる快感が強すぎて、私は体を細かく痙攣させる。思わずしゃがみ込んで、自分で自分の体を抱きしめながら悶絶した。その抱きしめるという行為で、ますます自分が裸であることを強く意識してしまい、頭の奥がびりびりと痺れた。
 なんとか立ち上がり、ふらつく足取りで屋上の縁を歩いていく。フェンスという不純物があっても、その開放感による気持ちよさは尋常なものではなかった。
 屋上の縁を軽く二周する頃には、頭の中が沸騰してしまっているかのような状態だった。もちろん、まともな思考など望むべくもない。
 気持ちよさのあまりその場で倒れてしまいそうになった私は、ふらつく体を支えるためにフェンスを掴む。何気なく視線をあげた先に、いま自分がいるビル並の高さがあるマンションが見えた。もしもそこから誰かがこちらをみていれば、私の姿は丸みえだろう。
 いまのいままで気づかなかった事実。
 人に見られていたかもしれない。いまも見られているかもしれない。その事実に私の理性の箍は簡単に外れてしまった。
 マンションに向けて、見せつけるようにオナニーをする。見られてしまってもかまわない。むしろ気づいて欲しいという思いを込めて私はひたすらオナニーに没頭した。
 何度絶頂に達しても私の興奮は冷めることを知らず、ひたすら立ち上っていくような快感の渦に翻弄され続けた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
 さらに強い快感を求めて、私の体は勝手に動く。
 屋上に来てすぐ脱ぎ捨てていたコートを、私は掴んで、くるくると丸めてしまう。風の方向を見極め、背中から風が当たるような位置のフェンスの前に立った。
 これからやろうとしていることは、まさに一世一代をかけた露出行為だ。決して後戻り出来ない興奮が待っている。耳の奥で心臓の鼓動が反響してとにかくうるさかった。
 ひときわ強い風が吹いた瞬間。

 私は丸めたコートを高く放り投げていた。

 丸めたコートは思ったよりも高く飛び、軽々フェンスを飛び越える。徐々に丸まりが解けながら地面へと向かって落下し始めて。広がって、風に乗って飛んでいく。
 私は素っ裸で屋上に取り残された。
 それを自覚した瞬間、いろんな気持ちが吹き出して、最高の絶頂に達した。膝がガクガク震えて立っていられない。屋上にへたりこんで、私はただただわき上がる快感に身を浸していた。
 その後、私は。




 ふわり、と風に吹かれて地面に向けて落下したコートは、ちょうど裏路地にある非常階段の手摺りに引っかかった。
 パタパタと風にはためきながら暫く揺れていたコートだが、風が収まると同時にその動きもなくなる。
 日が暮れて、コートが夜の闇に包まれつつあった時、その裏路地に現れた人影があった。しきりに周囲を見渡しながら、歩き回るその人影は、明らかに何かを探している風だった。
「おかしいなぁ……たしか……この辺に落ちたと思うんだけど……」
 小さく呟く声は、まだ若い女性のものだった。しきりに周囲を探す彼女は、なにを考えているのか、妙に熱っぽい目をしていた。
 そのとき、何の運命のいたずらか、先ほど上から落ちてきたコートの、ポケットに入れられていたサングラスがそこからこぼれ落ちた。かしゃんという音がして、何かを探していた女性はびくりと肩を竦ませる。サングラスが落ちた音のした方に視線を向け、その目がコートを捉えた。
「……っ」
 声もなく女性がそのコートに走り寄る。手を伸ばせば触れそうな近くで、女性は緊張で喉をならした。
「これ、が……」
 実はこの女性、夕刻にビルの屋上で展開されていた不振な女の痴態の一部始終を見ていた。そのあまりに刺激的で倒錯的なショーに見ていた女性の心臓は高まりっぱなしだった。
 その女は最後に最初着ていたコートを屋上から投げ捨て、その後屋上から消えてしまったが、見ていた彼女にはいつまでもその女の姿が見えているようだった。
 いてもたってもいられなくなった彼女は、あの女が投げ捨てたコートを求めてここに来てしまったのである。
 そしていま。彼女の目の前にはそのコートがある。
(……これをたった一枚着た姿で……あの人は……)
 どくん、と心臓が高鳴る。
 震える指先を、そのコートに伸ばした。
 
 
 
 
~『露出感染』 終わり~
 
 
 
 
[ 2013/07/05 20:00 ] 小説・短編 露出感染 | TB(0) | CM(0)

露出感染4

 一度外で裸になってしまえば、理性が歯止めをかけられなくなるのは必然だった。
 私はいつもどこでなら裸になれるか、一番気持ちよくなれそうかということを考えるようになった。ちょっとした死角があればそこで裸になった時のことを考える。
 本当に裸になれるか、裸になったとして、どれくらい楽しめそうか、そんなことばかり考えていた。正直このままじゃいけない、と考えないわけじゃなかったけど、それ以上に露出の魅力にとりつかれた私は、露出がしたくて堪らないのだった。
 いろんな場所で露出に挑戦した。人通りの少ない路地では、あの人を思い返してしまったし、公園では裸のまま色んな遊具で遊んでみたりした。自転車で全裸サイクリングをしたこともある。あれは開放感がダントツだった。そんな感じで私は露出を続けていた。
 奇跡的に人に見つかることはなかった。ギリギリで遭遇しかけたことはあるけど、はっきり見られたことはない。それがついていることなのか、それでないのかはまた別の話になるけど、とにかく私はたまたま人に見つかることもないまま、徐々に行為をエスカレートさせていっていた。
 そして、衝動に促されるまま、ついに私はそのビルにコート一枚でやってきてしまったのだった。
 どうしてここで露出をしようかと考えたかについては、色々と事情はあるのだけど、やっぱり私がいける中でもっとも高かったから、ということが大きかった。どうせなら一番開放感の感じられるところで、というわけだ。
 実際はそのビルの対面にもう少し大きなマンションなんかもあったりするのだけど、さすがにそこはセキュリティが厳しくて入り込めなかった。マンションだと屋上を風さしていることも多く、そういう意味でもあきらめるしかなかった。
 私は風の吹き付ける屋上で、前を開いたコートをはためかせながら、全身で風を感じて心地よい快感に身を浸していた。
 そしていよいよ、私はコートを脱ぎ始めた。そんなに手こずることはない。すでに簿tんは外しているのだから、あとはもう袖から腕を抜くだけだ。
 肩を滑らせ、一度肘の辺りで落とすのを留める。外気に晒される背中と肩がはっきり感じられるようになった。
 そして、最後は一思いにばっさりと服を脱ぎ落とした。
 この外で全裸になる瞬間の感覚は何度やっても色あせることがない。私がはまってしまうのも、仕方ないと想う。
 私は全裸のまま、少し屋上を歩いた。


~続く~
[ 2013/07/04 20:00 ] 小説・短編 露出感染 | TB(0) | CM(0)

露出感染3

 それを引っ張り出した時にはずいぶん時間が経っていたから、残り香も何も残っていない。ただの男物のコートという感じだった。けれどそれを引っ張り出して、改めて眺めてみた瞬間、あの時の衝撃が戻ってきた。まるでそれを身につけたあの人が目の前にいるように。コートの前がぱっと開かれて露わになった綺麗な肢体がはっきりと脳裏によぎった。
 私はそのコートをとりあえず椅子の背もたれにかけて、自分が着ていた部屋着を脱いでいった。どうしてそうしたのかはわからない。私は自然とそんな行動を取っていた。ショーツもブラジャーも脱ぎ捨てて、全裸で立つ。自分の部屋で裸になることなんて普通はない。下着姿まではあるけど、それにしたってすぐに服を着てしまう。裸のまま、部屋の中でじっとしているなんて経験はなかった。ほんの少しみじろぎするだけで自分が全裸でいることを深く自覚させられて、つらいというか、変な気分にさせられる。
 私はそっと手を伸ばして、壊れ物でも扱うような気分であのコートを手に取った。ずっしりと重く感じられる。
 それを広げて、その袖に腕を通していく。素肌に直接すこしざらついたコートの裏地が触れて、ぞくぞくする快感が膨れ上がる。背中にそれが達すると、それはさらに強まった。背中が大きく開いたドレスでも着ない限り、この場所の肌に直接上着が触れることはない。ゆえに、そこに本来上着であるはずのコートの布地が直接触れる感覚は、私にとって未知のものだった。その未知の感覚は当然その先も続く。
 腰、胸、お腹、お尻。
 あらゆるところに未知の感覚は生じ続け、私はコートを着るというただそれだけのことでおかしな気分になってしまっていた。
(うわ、ぁ……これ……やばいよ……)
 コートの前を留めて見ると、それは本当にまずい感覚だった。裸の身体をすっぽりと包み込まれている安心感というべきか、なんとも表現しがたい感覚が全身を包み込んでいる。軽く身をよじると胸の先端がコートに刺激されて甘い快感を膨らませる。そこだけではなく、全身を撫で回されているような感覚があった。
(ふっ……う……っ……へんな、こえ、でちゃ……ぅっ)
 不自然に身体を跳ねさせながら、私は部屋の中を軽く歩いてみた。室内、それも自分尾部屋だというのに、まるで雲の上を歩いているような、そんな不思議な感覚が私を包み込んでいた。
(これ……すご……っ)
 当時、私はまだ自慰というものをきちんとやったことがなかった。けれど、そのときの気持ちよさは自慰のそれ以上に強烈で、気持ちよかったことは覚えている。そのせいで私の中でオナニーは露出のことだと自然と認識してしまい、危うく女友達の中で知らず知らずの内に変態をカミングアウトしてしまうところだった。さすがに自覚してからはそんなことを周りにいうつもりもなくなっていたけど。
 ともあれ、コートを初めて着てみた私にとって、そのときの快感はすさまじいものだった。部屋の中でこれなのだから果たしてこの状態で外に出たらどうなるのだろうと何気なく想像をした。
 もちろんすぐに外に飛び出していくなんてことは出来るはずもなく、その日は想像だけで初めてのオナニーを自然と行ってしまった。


 そしてそれから。
 私は徐々に露出の魅力にとりつかれていった。最初はノーブラノーパンから始まって、自然と露出度の高いタンクトップやキャミソールを好んで身につけるようになって、オナニーをするときは必ずベランダなどの外に出てやるようになっていった。
 そして、ある夏の日、田舎のバス停で人もバスも中々来ないバスを待っていた時のこと。
 蒸し暑さに耐えかねて着ていたワンピースを脱ぎ、外で全裸になってしまったのだった。その時はノーブラかつノーパンだったので、本当に一枚脱げば裸になってしまった。
 その時の開放感は、なんとも表現しがたい。ただ、新しい扉が開いたような、そんな心地よさを感じるばかりだった。


~続く~
[ 2013/07/03 20:00 ] 小説・短編 露出感染 | TB(0) | CM(0)

露出感染2

 そして、私はいまとあるビルの屋上に来ていた。
 吹き付けてくる風は強く、暑い空気を一蹴してくれる。それが火照った身体には心地よかった。私はマスクを取り外し、新鮮な空気を吸い込む。息が熱くて、湿り気を帯びたそれはあっという間に屋上の風に吹き散らされた。マスクを大事にポケットに入れる。この暑くなってきた時期に、やっぱりコートは暑すぎた。いくらそれ以外に何も身につけていないとはいえ、コート一枚だけでも十分暑くなる。
 私はその時、そのコート以外に何も身につけていなかった。
 なんでそんな状態になったのかといえば、なんでだろう。正直自分でもあまりわからない内にこうなってしまったというのが正しい気がする。
 私は顔を隠す為にかけていたサングラスも外して、コートのポケットに入れる。いまさらだけど、よくこんないかにも怪しげな状態でビルの中に入れたものだ。一応飲食店のフロアもあるから外部から人が入ることもあるだろうけど、入り口に警備員は立っていた。呼び止められていたら確実にアウトだったけど……スルーしてもらえた。
 コートの袖口や裾から入ってくる空気に身体を撫でられ、その異様な気持ちよさに身体を震えさせた。
 決して寒いわけではないのに、震える指先を駆使して、なんとかコートのボタンを外し始める。
 私は自分がこうなってしまった原因のことを思い返していた。
 そもそも、このコートから全ては始まったのだった。


 幼いあの日、女性の露出狂に遭遇して、コートを渡されてしまった私だったけど、それからすぐには何もしなかった。コートは処分に困って、家族には内緒でこっそり部屋に持ち込み、クローゼットの奥に詰め込んでいた。
 けれど、それから時々見てしまったあの人のことが脳裏によぎることになってしまった。たとえばあの人と同じ年代の女の先生を見た時。服の下にはあの人と同じような身体があるのかと思うとドキドキした。先生を見ていて顔が赤くなっていたのか、風邪なのかと心配されたこともあった。あの道を行くときはもちろん思い出さずにはいられなかったし、お風呂に入るために裸になる時も思い出した。脱衣所で裸になるのは当たり前だけど、あの人は普通にその辺の路上で裸になっていた。その上、唯一彼女が持っていた着る者も私に渡してしまっていて、あのあとどうやって帰ったのか子供ながらに心配したものだ。
 あの人のことをことあるごとに思い出していた私は、いずれは忘れてしまうと思っていたけど、ぜんぜんそんなことはなく、むしろ時間が経つに連れ、あの時見たその人の記憶は徐々に全く関係ないところでも再生されるようになってしまった。
 たとえば何気なくリビングのソファに座ったとき。あの人ならこうやってくつろぐ時も裸なんだろうかと思った。薄暗い路地を通りかかった時、あの人はこういうところで裸になっているんだろうかと感じた。薄着ファッションという言葉を見かけて、あの人なら裸がファッションだから究極の薄着ファッションかなと思った。
 そんな風にところ構わずあの人のことを思い返すようになってから、その想像の姿がその人ではなく、自分のものになるのにはそう時間はかからなかった。
 なにせ裸を見たといっても少しの間だけだったし、あのときの記憶自体は時間が経つに連れて徐々に薄れて行っていた。
 だから、一番想像しやすい自分自身の身体で想像するようになるのは必然だった。
 ここで裸になったら、から始まって、皆に見られたら、見られざるをえない状況になったら、どんな気持ちになるか。そんな脳内シミュレートだけを続ける日々だった。そしたらなぜか男の子にも告白されることがあった。なんでも大人っぽいとかなんとか言われたけど、別に誰かとつき合いたいわけではなかったので全部断った。
 そうしているうちに、私はあの時あの人からもらったコートを引っ張り出すようになっていた。


~続く~
[ 2013/07/02 22:51 ] 小説・短編 露出感染 | TB(0) | CM(0)

露出感染1

 全ての始まりは、学生の頃出会った露出狂だった。

 ある日、塾に行っていて帰りが夜遅くになった時があった。もちろん犯罪に巻き込まれないように自分としては注意していたつもりだった。なるべく明るい道を通っていたつもりだし、人が多そうな道を選んでいた。
 けれど、家に着くまでにはどうしても少し人通りの少ない道を歩かなければいけなくて、そこだけが心配だった。けど、そこは明るいから大丈夫だと思っていた。
 それが、間違いだった。
 あの人が前から歩いてきた時、私はすぐに違和感に気付いた。そのときの季節は夏だったのに、その人は暑そうなコートを着ていたからだ。極普通の茶色いコート。丈は膝くらいまであって、そのデザインを見た私はますます奇妙な印象を抱いた。なぜなら、その人が来ていたのは男物のコートだったからだ。アンバランスにもほどがあるコーディネートだった。
 いまから思えばあからさまに不審な姿で、本来ならそんな人を見た瞬間逃げなければならないレベルだ。
 とはいえ、その当時の私は夜道や不審者が危険といっても、それが具体的にどういう存在のことをいうのかわかっていなかった。だから、その人についても変だなとは思ってもそれがイコールで不審者だとは思わなかった。
 その人と私との距離が縮まる。その人は前髪を不摂生と思えるほど伸ばしていて、顔はよく見えなかった。
 すれ違う寸前、その髪の奥からその人の目が私を見たのがわかった。
「お嬢ちゃん」
 柔らかな声音の女の人だった。
 呼びかけられた私は、つい立ち止まってしまった。いまでこそなんて危険な行為なんだと思うけど、その時はまだそこまで危機意識がしっかりしていなかった。
「なに?」
 だから、相手に対してそう答えてしまった。
 相手は口元だけでふっと笑うと、一歩、こちらとの距離を詰めてきた。
「わたしの、からだを、みてほしいの」
 そういってコートの前をがばりと開いたその人は、コートの下に何も身につけていなかった。街灯に照らされた肌色が目に眩しい。
 当時私は滅多に他の人の裸なんて目にすることはなかった環境にあった。学校の行事で旅行するようなものも、全て悪天候だとかで中止になっていたし、家族と一緒に入るような歳でもなかった。
 だから、突然人の裸を目にして、私の思考は完全に止まった。
「どう?」
 その人はそんな私に対してそう問いかけてきた。私は完全に思考停止状態で、何を言えばいいのか全くわからない。
「……え? ええ? ど、どう……?」
 私はホントにどう答えたらいいのかわからなかった。
 その女の人は私が混乱していて、悲鳴をあげないと理解したのか、悠々と距離を詰めてくる。その分だけその人の身体がよく見えるようになって、私は戸惑いを強めるばかりだった。
「わたしのからだ……キレイかしら?」
 そういえば、「わたし綺麗?」って問いかけてくる女の人がいるとかいう都市伝説があったなぁ、とか思っていた。つまり私の頭は現実逃避してしまっていたのだ。
 私はそんな状態で、とりあえず汚いとは思わなかったので頷いた。同じ性別のはずなのに、何か自分のそれとは違うものをその人の身体からは感じていた。
 それはいまから思えば大人の色香というものだったのかもしれない。
 その私の反応を見たその人は、にこやかに笑うと、そっとコートを脱ぎ落してしまい、それを簡単に畳んでしまう。つまり隠すものが一切なくなって、その人の全てが私の前に晒されていた。
 あっけに取られている間に、その女の人は私の胸にそのコートを押しつけるようにしてきた。
「ありがと。これは、お礼よ」
 思わず受け取ってしまって、私が立ち直る前にその女の人は私に背を向け、その場からさっさと歩き去ってしまった。素っ裸で、みようによっては間抜けな姿だったはずなのに、妙にその時の女性の姿は格好よく見えた。
 そして、私の元にはその女の人が着ていたコートだけが残ったのだ。

 始まりは、そんな出会いからだった。


~続く~


この作品はピクシブの方で頂いたメッセージから着想を得ています。
リクエスト……という扱いになるのかもしれませんが、果たしてその望みに応えられているのか……疑問ですw
[ 2013/07/01 21:49 ] 小説・短編 露出感染 | TB(0) | CM(0)
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