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黎明媚態

露出系、羞恥系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

バスタオル一枚で異世界転移 第一章 おわり

 咄嗟に魔王さんが張ったシールドっぽいものが落ちてくる瓦礫の一部を防ぎますが、防ぎきれなかった瓦礫によって召還された何体かの魔物が挽肉になってしまっていました。
 というか、とんでもない分厚いシェルターの壁っぽく見えるんですが……本当にこの魔王さんはやばい存在だったみたいですね。
 幸い私は運よく瓦礫の直撃を免れましたが、目の前に迫っていた牛の化け物は頭が潰れて死んでしまいました。
 私と魔王さんも含め、その場にいた全員が頭上を仰ぎ見ます。
 すると、ドーム状の天井を突き破って降りてくるものがいました。
 漆黒の鱗、燃える様な緑の瞳。
 堂々たる体躯は巨大。
 その身から放たれる覇気は、魔王さんのそれを陵駕していました。

 ……単純に見た目が大きいからかもしれませんが。

 それが何なのか、私は一言で言い表すことが出来ました。
 なぜならそれはゲームがメジャーな存在となった現代社会では一種の共通認識として、どんなゲームでもよく見かける存在だったからです。
 ドラゴン。
 あらゆる世界で最強に位置づけられる存在が、現れていました。
 突然の登場に魔王さんも驚いていたようですが、さすがはこの世界の覇者。
 驚きから回復すると、余裕のある笑みを浮かべていました。

「ふん。飛ぶトカゲ風情が余に挑もうなど……!?」

 余裕たっぷりだったはずの魔王さんが、突如その顔を恐怖に満たしました。
 魔王さんに何が見えたのか私にはわかりません。
 ただ、魔王さんに余裕がなくなったことは確かです。

「よ、余の盾になれ! 『空間転――」

 逃げようとしているのは明白でした。
 あれだけ自信家で傲慢だった魔王さんがどうして、と思いましたが、その答えはすぐもたらされることになります。
 緑眼のドラゴンがその口内に黒い光りを宿したからです。
 ブレス。ドラゴンにとって鉄板の攻撃にして、最強の攻撃。
 恐らくそれが原因なのでしょう。魔王さんは逃げようとしていたものの、間に合いませんでした。

 ドーム内の空間に暴風が吹き荒れました。

 それは台風の暴風なんて目じゃないほどの凄まじいもので、私は触手に手足を押さえられていたおかげで吹き飛ばずに済みました。そうでなければこの部屋の端まで吹っ飛ばされ、壁に激突していたことでしょう。
 何が幸いするかわからないものです。
 けれど、破壊力自体はそうでもないようで、私を抑えている触手も、魔王さんもその場に留まっています。
 これが魔王さんがあんなに恐れていたブレスの威力なのでしょうか?
 あまりにも普通、と考えていた私は、すぐにその印象を撤回することになります。

「ば、馬鹿な……この余が……こんな……とこ、ろで……」

 魔王さんの身体が端から崩れていました。
 あれだけ強者らしい強者だった魔王さんが、ブレスの一撃でやられてしまったようなのです。
 それだけではありません。
 魔王さんが召還した、ラストダンジョン級ですよと言わんばかりの屈強な魔物たちも、次々倒れてしまっていました。
 私の手足を押さえていた触手も、力を失い、私は解放してもらうことができました。
 あれ? ちょっと待ってください。
 そんなすごいブレスに巻き込まれて、なんで私は無事なんでしょう?
 消えかけていた魔王さんが、そんな私を見て、目を見開きました。

「き、貴様……!? そうか! 耐性持――」

 消えました。
 ちょ、ちょっと魔王さん!? 最後まで言ってから消えてくださいよ!
 死ぬときまで不親切とか、なんなんですかもう!
 『耐性持ち』、という言葉が辛うじて聞こえました。どうやらドラゴンのブレスは単純な破壊力が問題じゃないようです。
 このドラゴンのブレスには何らかの特殊な効果があって、それに対する耐性を私は持っている……ということなのでしょう。
 それくらいは予想できます。できますが。

「グルル……」

 どうしましょう。
 魔王さんの魔の手から逃れられたかと思えば、これです。
 私が恐る恐る唸り声のした方を見上げると、そこには巨大なドラゴンの顔が。
 ずらりと並んだ牙が、いまにも私に襲いかかってきそうな迫力を持って迫ってきています。
 ドラゴンの鼻からは火傷しそうなくらいに熱い吐息が噴き出していて。
 私は迫ってくる怪物の圧迫感に耐えられず、意識を手放しました。

 この不親切な世界で――私はドラゴンの餌になってその人生を終えるようです。


第一章 おわり

第二章につづく
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